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映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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東京旅行 その3

東京旅行 その3_a0005060_1411162.jpg 東京旅行2日目は、東京ディズニーシーで過ごしました。開園前からスタンバイしてほぼ閉園まで粘り、9月とはいえまだまだ暑くて体力の限界に挑戦した感じ。いやぁ楽しかった~!
 園内はハロウィン一色で、お菓子やグッズなどもハロウィン仕様のものが多く、目移りしてこまっちゃいました。

東京旅行 その3_a0005060_1415051.jpg 今回姉ともども一番ハマったアトラクションはなんといっても「タワー・オブ・テラー」!!! 写真は「タワー・オブ・テラー」の外観ですね。以前にシーにきたときにはまだなかったアトラクションですごく楽しみにしてたんですが、期待はずれになることなくとにかくメチャおもしろいっ。3回も体験してしまいました。

東京旅行 その3_a0005060_1421240.jpg 前にきたときに餃子ドッグは食べたことがあったので、今回はおいしいとウワサに聞いた「ユカタン・ソーセージドッグ」をおやつに。ソーセージがスパイシーでほんとに美味! バンズも表面カリ、中身はもっちりのフランスパンでなかなか~。ワゴンスナックのなかで人気があるのもうなずけます。
 ちなみにソーセージドッグのお隣にあるのは生茶のペットボトルですが、イラストがティンカーベルでディズニー仕様になってるのがかわいい。値段が高いのが難点ですけどねっ。

東京旅行 その3_a0005060_1438545.jpg 今回、ファストパスなどを組み合わせてわりと効率よくアトラクションもこなせたなかで、ファストパスをとらずに最高に並んだのが「レイジングスピリッツ」。40分くらいかかったかな~。アトラクションとしては普通のジェットコースターなので、ちょっと時間がもったいなかったかも。並んでる時間、あまりにもヒマだったんでオブジェなどを撮影してみました…。

東京旅行 その3_a0005060_14382195.jpg で、こちらは昼食に食べた「ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ」のクリームソースのリガトーニ。お値段もお手ごろでけっこうおいしかったです。お勧め。

 シーは2回目で、アトラクションの場所などはだいたい把握してたんですが、道がうろ覚えでね~。最初はお目当ての場所にたどりつくまでに右往左往してしまいました(笑)。地図上でみると隣あってるような場所でも、まっすぐにそこまで通じている道がなくて、ぐるーっと迂回させられるのはどうにかならないもんですかね。万歩計をつけていたら、きっと日常生活では考えられない歩数になっていたに違いない。

 あと、今回のシー訪問で目についたのが、みなさんが小脇にかかえているテディベア! 5人に1人くらいの勢いで持ってるんでなんだろうと思っていたら、“ミニーがミッキーにプレゼントしたクマのぬいぐるみ”という設定のダッフィーくんでした。数年ディズニーリゾートから遠ざかっているうちにそんな新キャラ(?)を登場させているとは! と、ちょっと驚きのディズニーシー訪問でありました~。
# by nao_tya | 2009-11-16 13:55 | 雑記&日記

東京旅行 その2

 東京旅行の1日目、ランチは池袋で食べました。お邪魔したのはよしながふみさんの『愛がなくても喰ってゆけます。』で紹介されていた『中国茶館 池袋店』さん。『愛がなくても~』を読んだとき紹介された料理がどれもおいしそうで、今度東京へ行くことがあればこのなかのお店に絶対1店は行ってやる~! と決意していたのです。念願かなってうれしゅうございます♪
 
 お店にたどりついたのがランチにしては遅めの時間だったせいか、お店にお客さんはひと組だけ。その方たちもわたしたちが席に着いてしばらくしてお帰りに…。結局貸切り状態で食事することになってしまい、ちょっと落ちつかなかったですね。でもお料理はすっっごくおいしかったですよ~。90分食べ放題のコースにしたんですが、点心は人数分、1品料理もほどよい量にしてくれるので、種類がたくさん頼めるのがうれしい。

東京旅行 その2_a0005060_1392538.jpg まずは前菜でさっぱりした酢の物を。お酢がけっこう甘めで好みがわかれるかも?

東京旅行 その2_a0005060_1310834.jpg カニの爪の揚げ物。カニが甘くてほっくほく~。ぎっしり身が詰まってておいしかったです。

東京旅行 その2_a0005060_13103780.jpg 小龍包とエビしゅうまい。小龍包は熱々のスープたっぷり。エビしゅうまいもぷりぷりでおいし~。

東京旅行 その2_a0005060_13111068.jpg 中華風おこわ。基本的に味ご飯が好きなわたしで色々食べてますが、こちらのおこわはドンピシャの味でした!

東京旅行 その2_a0005060_13112851.jpg このトリの料理が今回の一番のお気に入り。メニューには違う名前で載ってたと思いますが、油淋鶏 (ユーリンチー) ではないかと。トリの衣がサックサクでソースの黒酢を使ったソースがうま~い!

東京旅行 その2_a0005060_13115584.jpg 中華の定番エビチリ~。さっと火をとおしだだけのエビのプリプリ度合いがとにかくすごい。口に入れた瞬間は甘くてあとでポッと辛さを感じるチリソースも好みだぁ。

東京旅行 その2_a0005060_13123377.jpg ナス好きの姉が頼んだナスの甘味噌炒め。これもめっちゃおいしかったです。白ご飯がほしくなる~。

東京旅行 その2_a0005060_13132166.jpg 翡翠餃子。半透明なグリーンの皮が美しい~。お味もウマウマでしたよ。

東京旅行 その2_a0005060_1313423.jpg ニラとエビたっぷりの焼きまんじゅう。焼きめは片面にしかついてないので、カリカリした歯ごたえのあとにムッチリむぎゅ~っとした弾力感がやってきます。ウマ~。ビールのあてとかにも良さそう。

東京旅行 その2_a0005060_1313589.jpg もうおなかが限界かも~と云いながらおいしく食べてしまった焼きビーフン。上にのってるそぼろの味がまたイイ!

東京旅行 その2_a0005060_1314402.jpg デザートのライチのシャーベット。さっぱりしてて、はちきれんばかりのお腹でもスルッと入ってしまいました。

東京旅行 その2_a0005060_131455100.jpg もひとつデザート。ウーロン茶のゼリー。上にかかってる練乳? と混ぜ混ぜして食べるとうまーい!

 いやぁよく食べたなぁ。写真を整理しながら品数の多さに笑ってしまいました…。ここは本来中国茶の専門店だそうで、コースと別にお願いしたお茶もめちゃくちゃおいしかった! 何煎めになっても茶葉は最後までしっかり色・香り・味が出ましたよ。恐るべし、中国茶!

中国茶館 池袋店
 住所:東京都豊島区西池袋1-22-8 三笠ビル2階
 TEL:03-3985-5183
 OPEN:11:30~24:00
# by nao_tya | 2009-11-11 13:16 | 雑記&日記

東京旅行 その1

東京旅行 その1_a0005060_1385549.jpg
 いまさらですが、9月に休暇をとって姉のYちゃんと東京へ2泊3日で旅行にいってきました~。Yちゃんが往復航空券、ディズニーのオフィシャルホテル2泊 (朝食付)、ディズニーシーかランドのパスポート1日分付きで3万円を切るツアーを発見し、“これは行かねばなるまいよ”と、本当は台湾あたりに海外旅行するつもりだったのを国内旅行に急遽変更! 3日間、とにかく歩き回ってめちゃくちゃ疲れましたがすごく楽しい旅行でありました。

東京旅行 その1_a0005060_13103332.jpg 旅行1日目はお初の『三鷹の森 ジブリ美術館』へ。美術館のある場所は、道路をはさんで向かい側が普通の住宅街だったりして日常と非日常が同居してる不思議空間。なんだか人里はなれたところにあるイメージだったので意外でありました。でも一歩美術館のなかに入るとそこは別世界、まさにジブリ・ワールド! ジブリ・アニメの絵コンテなど資料類も充実してて、アニメづくりに興味のある人なら1日いてもたのしかろうと思います。海外からいらした方もたくさんいました。ジブリはワールドワイドですねぇ。

東京旅行 その1_a0005060_1311379.jpg こちらは館内にあるカフェ「麦わらぼうし」で食べた「吉野さんの卵のババロア」。ババロアというよりプリンぽかったですが濃厚でおいしかったです。お皿の猫 (ジジかな?) がかわいい。ほかに「甲州の葡萄酒 (白)」もいただきました。真昼間からワインなんてお休みならではの贅沢だな♪

東京旅行 その1_a0005060_13113687.jpg ジブリ美術館のあとは池袋でランチして (このランチは別記事をあげるつもりです)、銀座へ移動。銀座では、わたしが姉をひきずりまわしてお菓子ハンティングしてきました。

 まずは銀座三越で『ラデュレ』のマカロンをGET。今までいろんなマカロンを食べてきましたが、ここのがダントツで美味だと思う!!! 今回選ばなかったフレーバーもたくさんあるのでぜひ食べてみたい。なぜ関西にはお店がないのじゃあ~っ (心の叫び)。

東京旅行 その1_a0005060_13121058.jpg お次は『西光亭』のくるみのクッキーを目指して松屋銀座へ。くるみのクッキーはさくさくっとしてて、口のなかでほろ~りと溶けていきます。これでもか! ってくらい粉砂糖にまみれてるのでかなり甘いですが、ウマウマ~。素朴なりすのイラストがあしらわれたパッケージも種類が豊富で、目的別に選べるのがおもしろい。

東京旅行 その1_a0005060_13124049.jpg 続いては憧れのショコラティエ『ピエール・マルコリーニ』の銀座店へ。アイスも食べたかったんだけど、後の予定のために泣く泣くあきらめ、持ち帰りOKのもののみ購入。←はチョコレートケーキ。しっとり濃厚なチョコケーキで甘すぎず、めっちゃくちゃおいしかった~。

東京旅行 その1_a0005060_1313719.jpg こちらはサシェ。「サシェのなかでダークチョコを使ったのがほしい」と云ったら、こちらのクルスティヤン ・フォンダンをお勧めされました。アーモンドがカリッとしてて、それにコーティングしてあるダークチョコがまた泣けるほどうンまいっ。もうひと袋買っとけばよかったと後悔しました。

東京旅行 その1_a0005060_13135523.jpg まだまだ行きます。松坂屋銀座店では以前にお土産でもらってからもう一度食べたい! と思い続けていた『ねんりん家』のバームクーヘン、マウントバームしっかり芽をお買い上げ。外側はしょりしょり、内はしっとりほわっとした舌触り。変わらぬおいさでありました~。

東京旅行 その1_a0005060_13142393.jpg そろそろ持てる荷物も限界になってきたので、最後のお店『花畑牧場カフェ』東京銀座店へ移動。“カフェ”なのにスタンディングで飲食するしかないってのはど~なんだ、お店も狭くてめちゃ混みだし~。と、疲れもあってぶちぶち文句を云いながら列に並びましたが、お目当てのホットキャラメル・アイスクリームはけっこうおいしくてあっさり気分を回復したなおちゃ姉妹でございます (←単純)。

東京旅行 その1_a0005060_13145151.jpg 上のがYちゃんが食べたホットキャラメルにマンゴーアイスの組合せ。下はわたしが食べたホットキャラメルチョコレートにバニラアイスの組合せ。マンゴーアレルギーなのでYちゃんの分は食べてませんが、アイスが濃厚でウマウマ。キャラメルのかかってる表面で一瞬口のなかがあたたかくなって、すぐにアイスのひんやり感がくるのがおもしろい食感ですね。

 せっかく東京まできたんだし、関西にはお店がないところを狙い撃ちしてみました。ほとんどカードで買い物したんで、あとできた請求書にちょっと青くなりましたけど (旅行してるときって気分がハイになって金銭感覚が飛んじゃう気が…)、今思い出しても充実したハンティングだったわ~。
# by nao_tya | 2009-11-10 13:15 | 雑記&日記
〔ストーリー〕
 クリスマスイブの夜、茨城県大洗の海の家に5人の男たちが集まってきた。彼らはこの海の家のオーナー、アルバイトとしてひと夏を過ごした仲間たち。全員、憧れのマドンナ・江里子から“クリスマスイブの夜、海の家で会いたい”という手紙をもらってやってきたのだった。呼び出された理由がわからない彼らはこのなかに江里子の本命の男がいるに違いないと推測し、我こそはと彼女との仲をアピールしはじめた。そこへ海の家の取り壊しを求めにやってきた弁護士と遅刻してきたバイト仲間も加わり…。


監督:福田雄一
脚本:福田雄一
出演:山田孝之、山本裕典、ムロツヨシ

 予告を観てなんとなく気になっていた、福田雄一監督の『大洗にも星はふるなり』を観にいってきました~。公開初日のプレゼントとして花王のシャンプー&コンディショナー『エッセンシャル』の試供品をいただいちゃいました。「なんでエッセンシャル??」と思いながら映画本編を観てみたら、ちゃんと本編の重要(?)アイテムとして登場してて納得した次第。でもどうせいただけるなら、しつこく出てきていたサッポロビールの黒ラベルのほうがうれしかったなぁ…。配る対象が20歳以上に限定されちゃうからダメだってのはわかってますけどね~。

 で、映画の感想ですが、すっごい大笑いするわけではないけれど、要所要所で「ぷはっ!」と吹き出してしまうような部分と、ニヤニヤ笑いが止まらない微妙な雰囲気に満ちた、なかなか楽しい映画だったと思います。ストーリーとしてはわりとしょーもないっていうか、まったりした笑いを追及している映画だからか謎解きとしては大したことのないゆるゆるなミステリーなので、展開の意外性という点では及第点には届いてないと思います。けど、7人の男たちが繰り広げるバカバカしいほどに必死かつ大暴走な自己アピールという名の妄想大爆発と、役者さんたちのかけあいが愉快で、最後まで楽しく観ておりました。

 とにかく7人の俳優さんたちのテンションがめちゃくちゃ高くて、みなさんそれぞれ良かったんですが、一番ハジけていたのはやっぱり勘違いストーカー・杉本を演じた山田孝之さんでしょうか。登場したときのタキシードあ~んどトゥルットゥルのグロスつき唇ですでに「えぇと……」と思っていたら、回想シーンのキザっぷりはもう正視にたえないくらいキモチワルイ! (←ほめてます) いやはや、最近山田さんを映画で観たのは『クローズZERO II』だったので、多摩雄との落差にもはや感動さえ覚えましたよ、わたしゃ。後半、杉本はすごくまともでいいことを云ってて口調も多摩雄っぽいんだけど、それでもやっぱり隠し切れない変態くささが漂ってました…。山田さんの役者としてのふり幅はすごいと思います。

 もともとは小劇場の舞台劇だったものを映画化したそうで、もしかすると好き嫌いがはっきり別れてしまうタイプの映画かもしれないですが、わたしはかなり好きですね。クリスマスに発売されるスピンオフDVDも観てみたいです! それにしても、真冬に真夏のスタイルで撮影をした役者さんたちも大変だったことでしょうが、男たちの妄念いっぱいの思いを叫ばれた大洗の海もさぞかし大変だったと思います (一生つきまとってやる~ってどんな呪いだ/笑)。

●映画『大洗にも星はふるなり』の公式サイトはコチラ

●スピンオフDVD
 『大洗にも星はふるなり』 これって全力すぎてスピンオフじゃねえじゃんスペシャル
# by nao_tya | 2009-11-09 16:50 | 映画感想etc.
 最近せっせと積読本解消に励んでいたら、とうとう山が消えて床が見えるようになりました。うれしい反面、通勤のときなどに持ち歩く本がないというのはなんとも心もとなく…。ここはいっちょ新規開拓でもしてみるか~と、色々よそさまのブログなどにお邪魔していた最中にひっかかったのがこちら、スティーヴ・ホッケンスミスの『荒野のホームズ』と続編『荒野のホームズ、西へ行く』。
 まったく読んだことがない、実を云うと名前も知らない作家さんではありましたが、ストーリーの紹介などからなんとなく惹かれるものがあったんですよね~。気に入ったらどうせ続編も読むだろうし、2冊とも直感買い。で、これが大正解で、2作ともとってもおもしろかった! わたしのツボをつつきまくりですっ。

 物語の舞台は19世紀末のアメリカ西部。主人公のふたりは雇われカウボーイ。要するにウェスタン物であります。ウェスタン物でありながらミステリで、そのうえホームズ・パスティーシュ。なんとも不思議な取り合わせですが、これがうまい具合にミックスされていて、ウエスタン好きもミステリ好きもホームズ好きも楽しめる内容となっていました。

 主人公ふたりは兄弟で、探偵役はホームズに心酔するオールド・レッドことグスタフ・アムリングマイヤー。物語の語り手でワトソンのように兄の探偵の助手役を果たすのは弟のビッグ・レッドことオットー・アムリングマイヤー。年齢はグスタフが27、オットーは21、22ってところでしょうか。ふたりの通称に“レッド”とついているのは、彼らが見事な赤毛だからそうな。

 グスタフはまともな教育を受けていないので読み書きができません。そんなグスタフは、ある日オットーに読み聞かせてもらった『赤毛連盟』に感銘を受け、ホームズを心の師として探偵を志すようになるのです。グスタフは教養はないけれど頭脳明晰で、日頃から観察眼や推理力に磨きをかけるのに余念がありません。そうして兄弟を雇った牧場で起こった殺人事件の謎に挑むのが『荒野のホームズ』。この2ヵ月後に鉄道探偵として乗り込んだ汽車でまたしても殺人事件に出くわすのが『荒野のホームズ、西へ行く』というわけ。

 わたしのツボをくすぐったのは、なんと云ってもこの兄弟の関係です。もともとアムリングマイヤー一家は牧場を営んでいたんですが、病気や洪水でこのふたり以外の家族はすでに亡くなり、農場も手放しています。頼れる親族はお互いだけという身の上。オットーを学校にやるため、グスタフが牛追いの仕事で家を離れていた数年間をのぞいて、このふたりはいつもべったり一緒。お互いに腹を立てることはあってもとにかくず~っと一緒(笑)。

 特にオットーは、自分がある程度の教育を受けることができたのはグスタフ (とほかのきょうだい) が自分の分も農場で働いてくれたからだということをよく理解しており、それに対してすごく恩義を感じているのです。だからグスタフが字を読めないことをバカにしたりからかったりするようなことは絶対にしません。グスタフがホームズのような探偵を志すのは、学がなくても知性があることを示したいからだろうと考えたオットーは、初めて本物の事件に関わるようになったときにも、兄がうまく事件を解決できるか心配しつつ助手役を務めていきます (たまに文句はたれてますが/笑)。

 やはり兄弟だから、兄がリーダーシップをとり弟はそれについてゆくという図式になってますが、『荒野のホームズ、西へ行く』でグスタフの意外な弱点が明らかになり、それをきっかけにグスタフは自分の内面を見つめて、ふたりの関係もちょっとずつ変化を見せるところがまた良かった! 互いに対する思いやりとか感謝の気持ちをきちんと出すようになって、弟を世話する兄と兄に世話される弟というだけではなく、少し対等になった感じ。でもあくまでも兄弟なんですよね。

 今まで知らなかった雇われカウボーイの生活なども丁寧に書かれていて興味深いし、語り口もユーモアたっぷりでとても楽しいです。『荒野のホームズ』より『~、西へ行く』のほうが活劇が増えてて、話のテンポも良くなっているように感じました。1作めは作者の初長編らしいので、2作めでぎこちなさが消えてきたのかな~。すでにこのシリーズの原書は長編だと第4作まで出ているそうなので、早く翻訳本も出版してほしいです! 原書で読むにはちょっとカウボーイの専門用語やらスラング (しかも19世紀末の!) が多そうで、手ごわそうなんだもん。早川書房さん、お願いしますよ~。
# by nao_tya | 2009-07-29 12:22 | 読書感想etc.