映画感想:『Gガール 破壊的な彼女』
2007年 02月 11日
建設会社に勤めるマットは、ある日地下鉄で見かけたブラウンヘアーの眼鏡美人ジェニーに声をかける。最初はそっけなくされるものの、ひったくりに遭った彼女のカバンを取り戻したマットは晴れて彼女と恋人同士に! ジェニーから彼女がニューヨークの治安を守るスーパーヒロイン・Gガールだと打ち明けられ、大喜びのマット。だがしかし、ジェニーのパワーに圧倒されたマットは、やがて同僚のハンナに気持ちが傾いていってしまう。マットから別れを切り出されたジェニーのとった行動とは…!?
原題:MY SUPER EX-GIRLFRIEND
監督:アイヴァン・ライトマン
脚本:ドン・ペイン
出演:ユマ・サーマン、ルーク・ウィルソン、アンナ・ファリス
三連休の間に1本くらいは映画を観たいぞ! ということで、久しぶりに美容院に行ったあと、ちょうどよい時間に上映開始だったアイヴァン・ライトマン監督の『Gガール 破壊的な彼女』を観てまいりましたです~。
基本的にハリウッドのコメディ映画って、字幕の壁も手伝ってわたしの笑いのツボを微妙にはずしていることが多いのです。なのでわざわざ映画館で観ようとまでは思わないんだけど、この映画は予告を観るかぎりなんだか突き抜けたオカシサがあるように感じ、機会があれば観てみようかな、くらいに思っていたのでした。
だがしかし、入場時間になってシアターに入ると先客は2人。場内が暗くなって予告が始まってから1名追加。わたしを含めて結局観客は4人きり。公開2日めにしてこの状況なのぉ!? 大丈夫なんか、この映画! と少々不安が頭をもたげてきたのでありました(笑)。
結論からいきますと、もとからB級・オバカ映画だと思って観たからか、90分少々の間を「うはは~!」と笑って観られて、なかなか楽しかったです。うん、悪くなかったよ~。
なにより、普段はちょっと地味めでシャイな女性、しかしてその実体はスーパーヒロイン・Gガール! というジェニーを、ユマ・サーマンが実に楽しそうにふっきった風に演じてるのが伝わってきて、よい感じだったです。ユマ・サーマンご本人は才媛でしかもスタイル抜群の美人なのに、最近選んでる役はそういうイメージからはかけ離れたものばっかりですなぁ(笑)。
誰だって恋人がよそ見したらむかっ腹がたつよね。普通より少々(?)嫉妬ぶかいものの、ジェニーが怒るのはそこまでおかしなことじゃないと思う。問題なのは、ジェニーの場合その怒りをあり余る超人パワーで相手にぶつけちゃうってこと。
目の前で車の窓ガラスを素手で叩き割られたら、そりゃあ普通はビビりますって。恋人であるマットがおそれをなしちゃう気持ちもわからなくはない。
そのうえこのマットってのが悪いヤツではないんだけど、どうにもこうにもナサケナイ男で、最初はジェニーがGガールだとわかってミーハーにはしゃいでいたくせに、すぐに彼女の (いろんな意味での) 圧倒的なパワーについていけなくなって逃げ出しちゃう。
で、すっかりストーカーと化したジェニーからそりゃあもうオソロシイ目に遭わせられるわけですが、観てるこっちはどんどんエスカレートするジェニーの超ど級の行動に、ただただ爆笑するのみなのであった(笑)。
とにかくトントントーンとテンポよく話が展開していくし、VFXもけっこうよくできてると思います。ちょっと大げさなくらいなのがかえってこの映画には合ってる感じ。深く考えずに気軽に楽しめる映画なので、サービスデイとかに観にいくとそれなりの満足感なんじゃないかな~ (さすがに1800円ではあまりにもバカバカしすぎる気がする/笑)。
惜しむらくは、さすがに最後のヤマ場のバトルは入ってないけど、予告編にこの映画の楽しい部分のほとんどが詰め込まれちゃってるってこと。たいがいの人は予告編を観てその映画の存在を知るんだろうから、そもそも予告編がなければお話にならないし、でもこれでは楽しさが薄まっちゃう気もするし…。うーん、観る気をそそりつつ、オイシイ部分は隠しておく、上手な予告って作るのは難しいのねぇ。
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