映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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<   2009年 01月 ( 7 )   > この月の画像一覧

〔ストーリー〕
 海辺に建つ孤児院で幼少時代を過ごしたラウラ。養女となって孤児院を出たラウラは、30年後に閉鎖されていた孤児院を買い取った。医師の夫と7歳の息子シモンとともに移り住んだラウラは、障害を持つ子どもたちのための施設として孤児院を再建する予定で準備を進めていた。ところが、入所希望者たちを集めたパーティのさなか、シモンが忽然と姿を消してしまい…。


原題:EL ORFANATO
監督:J.A.バヨナ
脚本:セルヒオ・G・サンチェス
出演:ベレン・ルエダ、フェルナンド・カヨ、ロジェール・プリンセプ

 1月に入ってからミニシアター系の映画をあまり観てないな~と思い、映画情報をチェックしたときにひっかかったのがJ.A.バヨナ監督の『永遠のこどもたち』。スペインのホラー(?)映画です。宣伝なんかでは、バヨナ監督より名前のとおりがいいギレルモ・デル・トロが製作総指揮だってことが前に出てきてますね(笑)。アメリカでは製作資金を集めてくるプロデューサーのほうが、監督より映画の内容について発言権があるようですが、スペインではどんな感じなんでしょう??

 さてさて、映画そのものの感想はといいますと、おもしろかったしコワかったし切なかった~ッ。コワさという点では、どちらかというとヴィジュアルとか音とかでショックを与えて、瞬間・瞬間を怖がらせるタイプのホラーだったかと思います。後から思い返してゾ~ッという、背中のもぞもぞするような薄気味悪さじゃなかったので、怖がりのわたし的にはかなり気が楽でした。孤児院だった建物とか海辺の洞窟とか、ロケーションもほの暗い雰囲気をたたえていて良かったです。

 物語としては、母親の子どもに対する深い愛情と、そこから生まれてくる強さが丁寧に描かれていて、“これでいいの??”というやるせなさやもどかしさ、哀しみもあるんだけど、それとともに不思議な感動を覚えるラストになっておりました。行方不明になった子どもを母親が懸命にとりもどそうとするホラー系の映画というと、『サイレントヒル』とか『ザ・ダーク』なんかを思い出すんですが (これ、どちらもショーンB出演作ですな。後者はちょっとマイナーですが/笑)、おもしろさと感動の度合いからいくと、この『永遠のこどもたち』のほうが圧倒的に上だと思いました!

 母親のラウラを演じたベレン・ルエダがとにかく素晴らしかった~。行方不明になるシモンっていうのは実はラウラ夫妻とは血のつながりのない養子。でもそんなことは関係なしに彼女は無限の愛情をシモンに注いでいるのですね。シモンを探し求める彼女は正気と狂気の境界に立っているようで非常に不安定でもろくも見えるし、自分とシモンの間にある障害をものともしない強さを感じさせもしました。

 あと映画本編とは関係ないのですが、霊媒師役で登場する女優さん、チャップリンの娘さん (ジェラルディン・チャップリン) だそうで。云われてみれば、目のあたりとか似てるような気もしなくはない…? 周りから理解を得ることができず、孤立した状態になってしまったラウラに助言を与える彼女は、伸びた背筋と憂いを秘めた目がとてもステキでした。

 しかし、親と子どものきずなというと、どうしても“母と子”の組合せになってしまい、父親が疎外されちゃうんですね~。もちろん母性愛というのはとても強いものだと思いますが、映画のなかで描かれる母性愛には、いくばくか男性の抱く幻想が入り込んでいるような気がしなくもなかったり(笑)。なにより、母子のつながりの深さに太刀打ちできず、現実にひとり取り残されちゃう父親がちょっとかわいそうな気もするのでありました。

●映画『永遠のこどもたち』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2009-01-26 14:21 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
 愛するヴェスパーを裏から操っていたミスター・ホワイトを捕らえたボンドは尋問をおこない、今までMI6が存在を掴んでいなかった巨大な組織の存在を知る。調査のためハイチへ向かったボンドはそこでカミーユという謎めいた女性と出会うことになるのだが…。


原題:QUANTUM OF SOLACE
監督:マーク・フォスター
原作:イアン・フレミング
脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス
出演:ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック

 土曜出勤が終わったあと、せっかく下界におりてきてるんだし~と、マーク・フォスター監督の『007/慰めの報酬』の先行上映にいってきました! 劇場の入りはほどほどで、けっこう年配の男性、ご夫婦の姿が目についた気が。やはりボンド映画は昔からのファンがたくさんいるってことですねぇ。

 ボンドがダニエル・クレイグに交替した『カジノ・ロワイヤル』の完全なる続編で、『カジノ…』のラストシーンの1時間後という設定のもと、なんの説明もなく話がスタートします。ということで、前作の知識がないとちょっと話についていけないところがあるのはマイナス点ですね。わたしは前作を観てますが、劇場で1度観たきりなので、最初は「ミスター・ホワイトってどちらさまでしたかしら??」という感じでした…。さすがに2年も前だと記憶があいまいになっちゃいます (←実は2週前でもたいして変わらなかったりする/笑)

 でも、最初のカーチェイスのシーンからスピーディでド迫力なアクションが展開されていき、そのスピード感をたもったまま話がずんずん展開していきます。とにかくクレイグ・ボンドは現れる障害物を一瞬の躊躇もなくなぎ倒し、次なる目標へと突き進んでいきます。無口でほとんど表情を変えないボンドにすごくタイトな演出があいまって、非常に緊張感の高い最初から最後までピンと張り詰めたような空気がただようボンド映画となっていました。ところどころに笑いどころもあるんですが (グリーンの部下のズラがバレるところとか/笑)、「え、ここ、笑っていいの!?」と、一瞬笑うのがためらわれるような雰囲気が…。

 わたしはボンド映画すべてを観ているわけではないし、ボンド映画の大ファンってわけでもないのですが、やはりピアース・プロスナンまでのボンド映画とはまったく系統が違うものになってるのはわかりますね。これまでのゆるい、というとちょっと語弊があるかな~、遊び心とお約束が満載のボンド映画もおもしろかったですが、クレイグ・ボンドのリアルで人間くさいボンドもすごく好きだしめちゃくちゃ楽しめました! 

 そうそう、ジュディ・デンチ演じるところのMも相変わらずカッコよかった♪ 彼女とボンドの間の信頼関係がとてもイイです。あんなにおっかないMのことを母 (のようなもの) と云えるのは、英国情報部のなかでもボンドだけだと思うわ~(笑)。あと、Mの私生活がかいま見えるところもおもしろいですね。

 『カジノ・ロワイヤル』を観ていないとわかりづらいところがあるのがマイナスですが、しっかり復習してから観ればかなりの満足感が得られると思うな~。内には様々な思いを秘めながらも、それを表面には表さずひたすら渋くてクールなボンド、次作もめっちゃ楽しみです!

●映画『007/慰めの報酬』の公式サイトはコチラ

●前作のDVD

カジノ・ロワイヤル
 監督:マーティン・キャンベル
 脚本:ニール・パーヴィス
 原作:イアン・フレミンブ
 出演:ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルセン
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by nao_tya | 2009-01-19 23:17 | 映画感想etc.
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 映画を観たあとで、キルト展を観にいっていた母と待ち合わせてお昼を食べてきました。ご飯のあとに母の買い物に付き合う予定になっていたので、母リクエストのパスタ店でちゃちゃっと食べられるところ、ということで『RYU-RYU (リュリュ)』さんの三ノ宮サンプラザ店へ。

 『リュリュ』さんはパスタ専門店なのでもちろんパスタもおいしいのですが、実はバターライスもすっごくウマイのであります! てなわけで、この日わたしがチョイスしたのは「牛肉としそのバターライス・半熟卵のせ (950円)」。プラス400円でサラダとドリンクを追加。くずした卵をからめながら、しその香りがただようバターライスを口のなかに入れるとやっぱりうみゃ~い♪ 牛肉はしっかり味がついていて、この濃さがたまらんのです。ボリュームもたっぷりあって満足~。

 食後、母の買い物に相当ひっぱりまわされましたが、このランチのおかげでなんとかギブアップせずにすみました(笑)。いやぁ興味のない買い物ってなんであんなに疲れるんでしょーね…。

a0005060_13221098.jpgRYU-RYU (リュリュ)』 (三宮サンプラザ店)
 住所:神戸市中央区三宮町1-8-1 サンプラザビル 地下1階
 TEL:078-392-2576
 OPEN:11:00~21:30 (L.O. 21:00)
 定休日:年中無休
 サイトはコチラ
 以前の記事はコチラ (本山店) とコチラ (三宮サンプラザ店)。
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by nao_tya | 2009-01-14 13:24 | 食べものたち
〔ストーリー〕
 第二次世界大戦を回避した1949年の日本は、極端な貧富の差が生まれ、特権階級が富を独占する社会となっていた。帝都では富裕層ばかりを狙う怪盗・二十面相が世間を騒がせている。サーカス団の花形曲芸師・平吉はひとりの男に、羽柴財閥の令嬢・葉子と男爵で名探偵の明智小五郎の結納の儀の様子を撮影してきてほしいと依頼されるのだが…。


監督:佐藤嗣麻子
アクション監督:横山 誠、小池達朗
原作:北村 想
脚本:佐藤嗣麻子
出演:金城 武、松 たか子、仲村トオル

 三連休の間に1本映画を観てきました~。観たのは佐藤嗣麻子監督の『K-20<TWENTY> 怪人二十面相・伝』。小学生のころの愛読書といえばルパン物、ホームズ物、明智小五郎物だったわたしとしては、映画のタイトルに“二十面相”と入っていればやっぱり気になっちゃって。ちなみに北村想さんの原作小説は未読の状態で観にいってきました。

 観た感想としては、気になるところがなかったわけではないし (金城武さんのセリフ回しとか…/笑)、全体的にテンポがゆるくてまったり感が漂ってる気もしますが、気楽な娯楽映画としては十分及第点の楽しい映画で、なかなかわたしは良かったと思います! 『三丁目の夕日』の白組がVFX担当ということで、第二次世界大戦を回避した1949年の日本という架空世界の、レトロチックなヴィジュアルもかなり凝っていて見ごたえがありました。

 ↑で云ってるように、金城武さんの日本語は滑舌のわるさといまいち棒読みなところがひっかかりますが、黙っていれば二枚目なのに表情や仕草にどこかコミカルなところが漂う、人が好さそうな (騙されやすそうな/笑) 平吉がハマリ役でしたし、仲村トオルさんのちょっと陰険そうな明智小五郎もイイ感じでした。羽柴財閥の令嬢・葉子役の松たか子さんは、世間知らずの深窓の姫君というにはちょっと親しみやすい雰囲気が勝ってる気がするけど、おきゃんでかわいいお嬢さんというのはよく出てたと思います。 主要3人のワキを國村隼さん、小日向文世さんなどなど豪華なメンバーが固めていて安心感もあるし、ほんの1シーンに意外な顔が登場するのも楽しい。

 軍警の警官たちが犯人追跡にわらわら出てくるモブシーンや、葉子さん操るところのオートジャイロのシーンなど、宮崎アニメを実写化したような場面が目につきましたが、これって日テレが製作委員会に入ってるから問題ないのかな(笑)。アメコミ風のオープニングといい、すでにあるものを意識してわざとパロディ風にしてるのかもしれないですし、わたしはおもしろく観てましたけど、“どこかで観た感”が漂うのは否定できないかな~。

 アクションシーンはわざわざアクション監督が別についてることからもわかるように、かなり力が入ってましたね~。ワイヤアクションはもちろん、パルクールもうまく話の流れにとりこまれていてカッコよかったです! 金城武さんも仲村トオルさんもタッパがあるのでアクションシーンがキチッとはいると2割り増しになるので得ですな(笑)。

 明智探偵よりよほど小林少年のほうが推理力がありそうに見えて違和感を覚えさせるので、二十面相の謎に関してはわりと早い段階で予想がついてしまうところがちょっと惜しい。でも、犯人探しのミステリ物というより活劇物として観れば、そのわかりやすさも含めてけっこう出来がいい映画だと思います。江戸川乱歩の二十面相とはひと味違う、和製のダークヒーローとして二十面相を誕生させたのだから、明智探偵のあとを継いだ小林少年と対決する続編を作ってもおもしろいかもしれませんね~。

●映画『K-20〈TWENTY〉 怪人二十面相・伝』の公式サイトはコチラ

●映画の原作本
怪人二十面相・伝

怪人二十面相・伝〈PART2〉
 北村 想 (小学館文庫)
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by nao_tya | 2009-01-12 20:53 | 映画感想etc.
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 昨年の話題がまだ続きます~(笑)。事務所の忘年会は月イチの食事会より値段設定が高めのお店に行くことができるので、毎年楽しみにしてます♪ '08年は『accueillir (アキュイール)』さんにお邪魔してきました。雑誌『Hanako WEST』の'08年「おいしい店グランプリ」フレンチ部門でグランプリに輝いたお店! 忘年会の日程がクリスマスウィークだったので、ムニュ・ノエル (クリスマスの特別メニュー) をいただいてきました。

 上品で落ち着いた雰囲気の空間、“もてなし”という意味の店名に恥じぬ、余裕のあるゆったりとしたサーヴィスで、とても満足感のあるディナーでございました! お料理のボリュームもすごくて、本当に満腹になりましたよん。あ、そうそう、こちらのパンは『ル・シュクレ・クール』のパンだそうです。これもポイントアップの点ですね。

a0005060_1963961.jpg アミューズは『フランス産トリュフのロワイヤルとそのコロッケ』。
 ひと口で食べられちゃう小さなコロッケですが、噛んだとたんにトリュフの香りが口いっぱいに広がります~。ロワイヤルもとろとろでウメ~ッ。

a0005060_197410.jpg 冷たい前菜は『兵庫県香住産カニとアボカドのヴァヴァロワ キャヴィア添え』。
 キャヴィアの塩気とカニのふわっとした甘さ、アボカドの濃厚さがベストマッチです。

a0005060_1974327.jpg 温かい前菜は『フランス産フォアグラのポワレ 十六穀米の焼きリゾット』。
 フォアグラのブ厚さがすごくて、前菜と思えぬボリューム感のある一品。すっごい濃厚です! 十六穀米のリゾットがコクッとした芯があって、とろけるフォアグラと食べるとたまらんっ。

a0005060_199337.jpg 魚料理『平目、手長海老、モンサンミッシェルのムール貝のブイヤベース仕立て』。
 ヒラメ、エビ、ムール貝、それぞれおいしいのですが、やはりこれらのエキスが凝縮されたソースが本当においしい! パンにつけて根こそぎ食べちゃいました。

a0005060_19105018.jpg お口直しの『エルダーフラワーのグラニテ』。
 エルダーフラワーってニワトコのことですね。わたしは家でエルダーフラワーのハーブコーディアルを炭酸、お湯、水などでわって呑んでるんですが (体があったまるのだ)、味わいはそれと同じ。自然な甘さとさっぱりした後口のグラニテでした。家でも水わりを凍らせてかき氷にしたら似た感じになる!?

a0005060_19112459.jpg 肉料理は鴨と和牛の2種から選びます。わたしは『和牛ホホ肉のパイ包み焼き カシスとカルダモンのソース』を。
 さっくりしたパイのなかはやわらか~いホロホロの和牛ホホ肉。おいものピューレと甘酸っぱくて濃ゆいソースをからめて食べるとサイコー!

a0005060_19115314.jpg デセールの前の小菓子。ほかの人たちはヨーグルトのアイスとフルーツのコンポートでしたが、キウイが入っていたのでわたしはオレンジでつくった違う小菓子に変えてもらいました。しゅわしゅわっとした口あたり、オレンジがフレッシュでなんともさわやか~。おいしかったです。

a0005060_19124854.jpg デセールは『フレッシュイチゴのタルト仕立て アキュイール風』です。
 イチゴが大粒であま~い。タルトはもちろんさっくさく。上にのっかったバニラアイスもバニラビーンズがいっぱい入っててウマ~イ。

a0005060_19131931.jpg ラストはコーヒーか紅茶で〆。このほかに、お土産で小さな焼き菓子もいただいちゃいました♪ これだけしっかりしたコースなのに、カフェにプチフールがないのかぁと思っていたのですごくうれしかった(笑)。正直、おなかが一杯過ぎてコースの最後に出ても味わって食べられなかった気もするし、翌日に食べられて幸せでした。写真、撮っとけばよかったなぁ。

a0005060_19142611.jpgaccueillir (アキュイール)
 住所:大阪市北区西天満4-1-20 Lee Plaza1階
 TEL:06-6311-2558
 OPEN:ランチ 12:00~14:00 (L.O.)、ディナー 18:00~21:00 (L.O.)
 定休日:月曜日 (月曜が祝日の場合、翌火曜日)
 サイトはコチラ
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by nao_tya | 2009-01-09 22:15 | 食べものたち
〔ストーリー〕
 無敵艦隊をイギリスに破られて以来、その繁栄に陰りが見えはじめた17世紀のスペイン。傭兵のアラトリステはフランドルの戦場からマドリードへ戻り、戦友の最後の望みのとおりその遺児イニゴを引き取った。マドリードでは剣客として生計を立てていたアラトリステは、ある日イギリスからやってきた異端者ふたりの殺害を依頼されるのだが…。


原題:ALATRISTE
監督:アグスティン・ディアス・ヤネス
原作:アルトゥーロ・ペレス=レベルテ
脚本:アグスティン・ディアス・ヤネス
出演:ヴィゴ・モーテンセン、エドゥアルド・ノリエガ、ウナクス・ウガルデ

 数えてみると、昨年は1年間で42本の映画を劇場で観ておりました。一応年間50本が目標なので、せめてあと2~3本は観たかったというのが正直なところ。見逃してしまった映画も多かったし、今年はもう少し気合を入れていきたいです。で、そんな2008年の劇場での映画鑑賞のトリ(?)をつとめたのは、ヴィゴ・モーテンセン主演、アグスティン・ディアス・ヤネス監督のスペイン映画『アラトリステ』でございます~♪

 この映画、スペインでは2006年公開なのですが、2008年の師走にようやく日本で日の目を見ました! ハリウッド資本の入っていないスペイン映画だし、日本でDVDが発売されれば御の字だよね~と思っていただけに、劇場公開されてスクリーンで拝めるなんて感無量でございました。滞在時間はわずか48時間もなかっただろうとはいえ、ヴィゴもプロモーションで来日し、いろんな映画雑誌や映画サイトに登場したのもうれしかったです。

 さて、映画本編を観た感想でございますが、重厚感のある「映画を観た~っ」って感じられる映画でありました。ただ、予想していたとはいえやはり華やかさはなかった(笑)。いや、ヴィゴのファンとしてはもう眼福だらけの映画なんだけど、彼のファンという立場から離れてみると戦いのシーンはあまりにもリアル過ぎて土とほこり、汗にまみれた泥くさいものだし、描かれる2つの恋愛模様は悲恋に終わるし、主人公であるアラトリステの活躍でスペインが救われるわけでもない。繁栄にかげりが見え没落しつつある17世紀スペインに漂っていた空気を写し、全体的にほの暗い影を背負ったような内容なのであります。

 あとですね、エピソードをチョイスしてあるとはいえ、5巻もある原作小説を145分の映画にしたため、時代がぽんぽん飛んでエピソードが細切れ状態になってしまっているのがなんとも惜しい! 原作既読のわたしとしては「も、もうちょっとここは突っ込んで描いて~!」と思ってしまうシーンがいくつもいくつも…。全体を通してみれば、ちゃんとそれぞれのエピソードには繋がりがあって伏線も用意され、ひとつの物語を形成してるんだけど、とにかく説明不足なところが多いのです。前に登場した人物の再登場のしかたとか、エピソードを描きこんでないから唐突な感じがどうしても否めない。エピソードの繋ぎ目がゴツゴツした感じといえばいいのかな~。でも、観終わってみるとその無骨な感じが一種の味わいになっているようにも感じられたりして、なんだか不思議な映画です。これは予備知識のある人間の感想かもしれないんですけどね。

 映像は素晴らしい出来! ベラスケスの絵画を模したシーンが登場したり、陰影をうまく使って作りこまれた画面がとても・とても美しい映画であります。印象に残ったシーンは色々ありますが、特にアラトリステが入院したマリアの許を訪れて、彼女に首飾りをかけるシーンなどは、エピソードの切なさもあいまってため息が出るほど。まるで聖母子像のような構図といい、考え抜かれて撮影されてるんでしょう。小説を読んでいるだけではどうもイメージしにくかった戦闘シーンもわかりやすかった。映像の持つ力を最大限に活かしてあると思います。

 先に書いたようにストーリーの流れがわかりにくいところはありますが、役者さんたちの演技もすごく良かった~。国王がどれだけボンクラでもスペインという国に忠義を尽くし (決して国王個人に対してではないところがミソ)、友情に厚いアラトリステの、不器用だけれど誇りたかい筋のとおった生き方というものをヴィゴは体現していたと思います。自分の行為が報われることなんて少しも希望していない、どこか世捨て人のようなアラトリステの影をひそめた姿が、視覚というインパクトをもって迫ってきました。ほんっとうにヴィゴが渋くてカッコよかった♪

 ほかの出演者の方も、出番は少なかったけどマラテスタを演じたエンリコ・ロー・ヴェルソ、アラトリステの傭兵仲間コポンス役のエドゥアルド・フェルナンデスの印象がやっぱり強かったかな。コポンスが死んじゃうところとか、ちょっと涙ぐんでしまいましたわ…。マリア・デ・カストロのアリアドナ・ヒルさんも非常に美しくていいわ~。意外だったのは、アンヘリカちゃんが原作とはずいぶん性格が改変されてかわいらしい普通の女の子っぽくなってしまっていたこと。悪女な彼女を観たかった気もしますが、原作どおりの性格の悪さ(笑)は、短い登場時間では表現できなかったかもしれませんね~。

 大阪で公開初日の初回に観にいったんですが、劇場の入りは6割くらいだったかな。わたしを含めヴィゴのファンらしき女性のほかに、けっこう年配のおじさんとかが観にきてたのが目につきました。時代背景の説明とかが少ない映画なので、17世紀のヨーロッパ史を知らないとちょっとついていきにくいところがあるかもしれません。パンフレットなどに解説がしっかり載っているので、予備知識がないかたは映画上映の前に目をとおしておかれることをお勧めします。でも、わかってみると本当におもしろい映画だと思います!

●映画『アラトリステ』の公式サイトはコチラ

●原作本
アラトリステ』(1~5巻)
  アルトゥーロ・ペレス=レベルテ (インロック)
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by nao_tya | 2009-01-05 23:02 | 映画感想etc.
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 12月に入ってからなにやらパタパタと落ち着かず、いつの間にやら年末年始の休暇に入りお正月を迎えてしまいました。てなわけでちと遅くなりましたが年始のご挨拶などをば。

明けましておめでとうございます
ポツポツ更新の当ブログではございますが、気が向いたときに覗きにきてください。
本年もよろしくお願いします!

 で、お正月といえばやはりおせち料理ですよね~。わが家も年々手抜きになりつついまだに黒豆、田作り、だしまき卵は定番でわが家の味。しかしメインが宅配おせちになって今年で3年目。昨年まで『Oisix (オイシックス)』さんのおせちをお願いしてましたが、ここでいったん目先を変えて洋風おせちだ! と『e-mon屋 (いーもん屋)』さんの「ビストロおせち」を予約。12月31日に届いたおせちはゴージャスでかなりおいしかったです~♪ 上の写真が一の重ですな。

a0005060_15261173.jpg で、こちらが二の重。パッと見ただけだとどんな料理なのかわからないので、解説がのったペーパーがみなの手から手へわたってちょっとせわしなかったかな(笑)。オードブル風の料理が多く、母がカナダ旅行のときに買ってきてくれた白ワインを片手にたっぷりいただきました。姉夫婦、弟夫婦にも好評だったので良かった~。

a0005060_1527139.jpg このビストロおせちには和のミニおせち3種、スパークリングワイン、京都『Le Blanc (ル・ブラン)』のケーキというおまけがついてまして、なかでも『ル・ブラン』のケーキが良かった♪ ふわふわの生地の間にイチゴの粒々感が残ったクリームがはさまれていて、このクリームがウマウマでございました。そんなに大きなケーキじゃなかったので (写真で1/4)、大晦日に紅白歌合戦を見ながら泊まりにきていた弟夫婦と母、わたしで食べちゃったのは姉夫婦にはナイショです(笑)。
 
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by nao_tya | 2009-01-02 15:19 | 食べものたち