映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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<   2008年 06月 ( 12 )   > この月の画像一覧

〔ストーリー〕
 ソ連のエージェント、イリーナに遺跡発掘の地から拉致されたインディはネバダ州の空軍基地エリア51に連行される。イリーナはインディが10年前に起こったロズウェル事件で回収に携わった遺体が収められた箱を探していたのだ。インディは隙をみて反撃しその場から脱出するものの、箱は奪われてしまう。舞い戻った大学ではアカ狩りが盛んで、ソ連軍と接触をもったインディは大学にも居場所がなくなってしまう。海外へ旅立とうとしたインディのもとへ、マットと名乗る青年が現れ、インディの旧友でマットの父親がわりでもあるオックスリーが行方不明になっていると告げるのだが…。


原題:INDIANA JONES AND THE KINGDOM OF THE CRYSTAL SKULL
監督:スティーヴン・スピルバーグ
原案:ジョージ・ルーカス、ジェフ・ネイサンソン
脚本:デヴィッド・コープ
出演:ハリソン・フォード、シャイア・ラブーフ、ケイト・ブランシェット

 土曜日出勤の帰りは映画を観て帰るのがすでにお決まりのコースになっているわたくし。先週も行ってきましたよ~。そろそろカスピアン王子が公開終了だと思うんですが、時間が合わず断念。今回はスティーヴン・スピルバーグ監督の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』をチョイス。なんと19年ぶりのインディ・シリーズ最新作です。観客の入りもけっこうよくて、年齢高めの方たちがたくさんいらっしゃったのも印象的でした。

 実を云うとこのシリーズの新作を拝める日がこようとは思ってなかったせいか、最初にインディの姿がスクリーンに登場し、お馴染みのテーマ曲が流れただけで胸一杯って気分になっちゃいました(笑)。だから単に1本の映画として考えたとき、この「クリスタル・スカルの王国」が本当におもしろいかどうかの判断がかなり怪しくなっちゃったところはあるんですけど、これまでのインディ・シリーズの雰囲気そのままの娯楽大作の王道をいく映画で、2時間ちょいすご~く楽しめました。

 しょっぱなからエリア51やロズウェル事件は出てくるし、物語の重要な要素はオーパーツだし、トンドモ系映画と云えば云えるのかもしれませんが、そういう胡散臭さ(笑)をも包みこんで楽しい・おもしろいと感じさせる能天気さというか大らかさがこの映画にはあるように感じます。あちこちに散りばめられている小ネタにニヤッとできるかは今までの3作を観てるかどうかにかかってくるし、インディ・シリーズに対する思い入れの度合いでかなり評価が分かれるのかもしれませんが、わたしにとって満足度の高い1本だったのは確か! ただ、核実験のシーンだけは核の扱いの軽さにちょっとなぁと思わないではなかったですけど。

 映画のなかでは前作までに登場した人物の“今”もちょこちょこ触れられてまして、そのなかでショックだったのはショーン・コネリー扮するヘンリー・シニアがお亡くなりになって遺影で登場したっちゅうことですかねぇ。時の流れを感じさせるエピソードでございますよ…。インディを演じるハリソンも実年齢では60歳を超え、さすがに年を喰ったな~って思わせるシーンもありましたが、それでもアクションをがんばってこなしていて、それがちゃんとサマになっているのはさすが。というか60歳にしては強すぎるよ、インディ(笑)。ラストにマットの手から例の帽子をスルリとさらっていくことで、インディがまだまだ現役だってことを示してくれてうれしくなっちゃいました。

 親につけられた名前が気に入らず、勝手な名前を名乗るのはジョーンズ家の遺伝なの? なヘンリー・ジュニアを演じたシャイア・ラブーフはきびきびと小気味いい演技で、どうしても平均年齢が高くなってしまうこの映画に若さと元気を加えてくれてたと思います。マットが自分の息子だと判明してから彼を見つめるインディの表情が、「これがオレの息子か~♪」という、ちょっとデレッとしたものになってたのがおかしかった(笑)。

 実在の人物は云うに及ばず、エルフの女王さまや男性まで演じきれるんだから、ウクライナ出身のロシア人だって無問題! なケイト・ブランシェットは、かなりこの敵役がハマってましたな。笑顔がないと険のあるキツイお顔に見えちゃう美貌が、今回の役にぴったりフィットしたって感じでしょうか。

 これからまたインディ・シリーズの製作があるとしたら、ハリソン・フォードががんばってくれるのか、シャイア・ラブーフが跡を継ぐことになるのか、どっちになっても良さげな含みのあるエンディングもウマイな~って思いましたです。

●映画『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2008-06-30 13:31 | 映画感想etc.
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 恒例になっている月イチの事務所の食事会、今月は暑くなってきたことだしそろそろいっちゃいますか? ということで鰻料理に決定~♪ お店は『江戸流鰻料理 志津可』さんです。お座敷もありますが、この日はテーブル席に案内されました。古~い壁掛け時計や置時計、蓄音機なんかがディズプレイしてあって、レトロな雰囲気に包まれて鰻のコース料理をいただきました。6500円のフルコースをお願いしたら、鮒の入荷がなかったそうで「鮒の洗い」抜きで5300円となりました。

a0005060_11305569.jpg 一品目は「八幡巻き」。しゃきしゃきっとしたゴボウに甘辛い鰻が巻いてあってお~いし~。濃い味付けなので、お酒のアテとかによさげです。ビールがすすむわ(笑)。

a0005060_11375217.jpg 続きましては「うざく」。八幡巻きと対照的なさっぱりとした酢の物で口のなかもすっきり! 惜しげもなくでっかい鰻がはいってるのがうれしい。

a0005060_11351585.jpg 三品目は「うまき」。鰻料理の定番ですが、卵に上品なだしがよくきいててふわっふわでやっぱりウマイ! 自分ではなかなか卵焼きをこんなにふんわりと焼き上げることができないんですよね~。

a0005060_11314750.jpg 四品目は「鰻の燻製サラダ」。スモークした鰻を口元にもってくると、ふわわ~っとイイ匂いがただよってきました! なにで燻製してるのかな。桜のチップ?? ソフトなんだけど焼いた鰻とはまた違う口当たりでウマウマ。一品料理のなかではこれが一番好き~。

a0005060_1132134.jpg 五品目は「鰻の肝焼き」。名前のとおり、鰻の肝を炭火で照り焼きにしたものです。見た目はちょっと「ウッ!」って感じですが(笑)、食べると意外なくらいおいし~。肝の苦さとかエグさとかは全然なくて、炭火で焼いた香ばしさと照り焼きの味がからんでかなりイケます!

a0005060_11321115.jpg そして最後のメイン料理は「うな重」(蒲焼きとご飯にチェンジもOK)。肝吸いとお漬物つき。大ぶりの鰻がテリテリのツヤツヤで、もう見るからに食欲をそそります~。江戸流の鰻は一度蒸してから焼いてあるので、ふわふわ。そして口のなかに入れると脂がじゅわ~っととろけてきます。オイシ~っ!!
a0005060_11322639.jpg 〆はデザートにはしりのスイカをいただきました。いや~もうかなりの満腹感で、食べ終えたらお腹が重かったです。大・満・足♪ また本格的に暑くなったらお昼にでもうな重を食べにきたいな~。

江戸流鰻料理 志津可
 住所:大阪市北区西天満1-13-7
 TEL:06-6364-9129
 OPEN:10:30~20:00
 定休日:日曜、祝日
 サイトはコチラ
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by nao_tya | 2008-06-27 12:27 | 食べものたち
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 わたしは基本的に朝はパン食です。あちらのパン屋さん、こちらのパン屋さんと色々浮気してますが、たまにどうしても食べたくなるのパンってのがあって、そのうちのひとつが天神橋筋商店街にあるパン屋さん、『ニッシンベーカリー』の「もっちーに」! 昨日も突然むらむらと「もっちーに食べた~いっ」という気分に襲われて買いにいってきました(笑)。

 「もっちーに」にはいろんな種類がありますが、今回店頭に並んでいたのは上の写真で手前からプレーン、えび、チョコとなっています。カレー、かぼちゃも見たことがあるけど、ほかにもわたしの知らないバリエーションがあるやもしれません (かわりもっちーには日替わりで違うものが並ぶので)。

a0005060_14452079.jpg 「もっちーに」は名前のとおり、パンなのにむちむちっとしたお餅のような食感が特徴です。生地にトウモロコシの粉が入っているからなんだそうな。つぶれた楕円形で長径が6センチくらいの大きさ。なんとも素朴というか無骨な外観ですが、プレーンのもっちーにはほんのりしょうゆ味にゴマの風味がして、クセになる味なのだ~♪

a0005060_1445308.jpg えびもっちーには写真ではわかりにくいですが、中がほんのり桜色。こちらもほんのりしょうゆ味で、プレーンより幾分甘味が感じられる気が…。でも目をつぶって食べると区別がつかないかもしれない… (←バカ舌/笑)。

a0005060_14454381.jpg ちょこもっちーにはかな~り濃厚なチョコ味! ビターなチョコなのでもたれずぽこぽこいくらでも食べちゃう~。チョコ好きにはたまらない一品でございます(笑)。食感はチョコが入っているから、もちもちというよりねっちりって感じかな。

 お値段はプレーンがひとつ35円、かわりもっちーにはひとつ40円。こんなにおいしいのにこの値段ってのがまたスバラシイっ。ニッシンベーカリーさんはもっちーに以外のパンもホントおいしいです! 特にサンドイッチは具沢山でどれを食べてもウマウマ。特にカツ系はサクサクでお勧めです♪

ニッシンベーカリー
 住所:大阪市北区天神橋2丁目北1-10
 TEL:06-6354-6165
 OPEN:8:00~20:00
 定休日:日曜、祝日
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by nao_tya | 2008-06-25 12:46 | 食べものたち
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 週末に姉夫婦が夕食を食べにやってきました (メニューはもちろん焼肉だ~/笑)。で、そのときにお土産に持ってきてくれたのが、こちら『花畑牧場』さんの「生キャラメル」!!

 そう、今ずいぶんと話題になってる田中義剛さんの牧場で生産されている、手作りの生キャラメルです♪ 楽天市場で取り扱いが始まったそうで、お義兄さんががんばって注文してくれたんだって。毎日3回決まった時間に各回200セット限定で販売されるそうですが、すごい早さで売り切れになっちゃうらしい…。一度食べてみたかったのでめっちゃうれしいです。ありがとう、お義兄さん~っ!

a0005060_12551033.jpg 箱を開けてまず思ったことは、「ち、ちっちぇ~!」でした(笑)。だってひと粒が3cm弱×1cm弱×1cm弱くらいなんだもん。以前に買った「なかたに亭」の生キャラメルの半分くらいの大きさなんじゃないかしらん。12粒入りで850円 (送料別) なんで、お値段的にはどっこいだとは思うけどね。

a0005060_12551918.jpg で、いざ食べてみると、「ウソ~ッ!?」ってくらいなめらかな口どけ。舌にのせた瞬間からじゅわ~ってキャラメルがとろけていって、濃厚な風味が広がって、でもあっという間になくなってしまう…。いやぁ、この口どけは確かに衝撃的ですな~。あと、キャラメルの味は濃いんだけど、甘みが思ってたよりもきつくなくて、ベタベタした後口が残らないのもGOODです。おいしかった~っ。

 「なかたに亭」のキャラメルもおいしかったけど、口どけの良さは『花畑牧場』の圧勝って感じ。百貨店の物産展などに出てきても、あっという間に売り切れになっちゃうのも納得です。競争率がうーんと高そうですが、今度はチョコ味もお義兄さん、ひとつよろしくお願いしますねん(笑)。

●『花畑牧場』の公式サイトはコチラ

●楽天市場店はコチラ
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by nao_tya | 2008-06-23 12:56 | 食べものたち
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 木曜日は仕事をお休みして乳腺科の検診にいってきました。こちらは8月くらいまで最終結果が持ち越しになっちゃったので、記事はそのときに改めて。で、病院の周辺でどこかおいしいランチを食べさせてくれるところはないかしら~と調べて、検診にいくずいぶん前から目をつけていたお店にいってきました♪ お店は『洋食の店 なんじゃろ』さん。

 以前はコロッケのお店として百貨店で販売していたのが震災で一時休業。その後、洋食屋さんとして再オープンされたお店だそうです。JR灘駅からほど近く、表に大きな黒板が出ているのでわかりやすい、チンマリとしたかわいい外観のお店でした。店内はカウンター6席、3人がけのテーブル3席。開店間もなくに到着してすぐに入れましたが、その後もお客さんが続々。次々に席が埋まっていきました。人気のお店ですね。

a0005060_13185215.jpg 今回オーダーしたのは「ハンバーグランチ」です。お味噌汁の器が湯呑みだったのにはウケました(笑)。ハンバーグのうえに目玉焼きじゃなく、トロトロの半熟スクランブルエッグがのってるのがイイ! ハンバーグはジューシーで、デミグラスソースもコクがあっておいし~っ。
a0005060_1319882.jpg ボリュームたっぷりのうまうまハンバーグにライス、お味噌汁がついて800円というのは安いっ。お得感満点だ~。ご主人やほかのスタッフの方の雰囲気がとってもあたたかく、また来たいなぁって思わせてくれるお店でした。ランチタイムでもメニューが豊富なのもうれしい。クリームシチューもおいしいそうなので、今度はそちらを食べてみたいです♪ あんまり楽しくない検診だけど、終わったあとにこういうお楽しみがあると思うとがんばれるわ(笑)。

洋食の店 なんじゃろ
 住所:神戸市中央区宮本通2-1-39 美和ビル1階
 TEL&FAX:078-242-2928
 OPEN:ランチ 11:30~15:00 (L.O.)、ディナー 17:00~21:00 (L.O.)
 定休日:月曜日
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by nao_tya | 2008-06-20 13:19 | 食べものたち
〔ストーリー〕
 アンナが助産師として勤務している病院に身元不明の少女が運びこまれた。少女は妊娠しており、子どもは無事に生まれたが少女は死亡してしまう。手術に立ち会ったアンナは少女が残したロシア語で書かれた日記から、少女の家族の居場所を探し出そう考えた。日記にはさまれていたカードに記されたロシア料理店へ出向いたアンナは、店主のセミオンとその息子キリル、彼らに雇われて運転手をしているニコライと出会うのだが…。


原題:EASTERN PROMISES
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
脚本:スティーヴ・ナイト
出演:ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル

 公開を心待ちにしていたデヴィッド・クローネンバーグ監督の映画『イースタン・プロミス』がようやく初日を迎えたので、早速観にいってきました♪ 初日の初回に観にいったんですが、座席は6割がた埋まってたと思います。クローネンバーグ監督とヴィゴが組んだ1作目の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』公開前には、ヴィゴと共演のマリア・ベロの来日があったりしたけど、今回はそういうプロモーションが一切なかったわりにそこそこいい感じの入りだったんじゃないかな~。

 映画は、生まれたてのまだべっとり羊水がついてるような赤ちゃん生々しく見せたり、ナイフで掻き切った喉もとを“これでもか~っ”とさらしたり、遺体の指をばっちんばっちん切り取る場面を出したりと、クローネンバーグ監督節(?)も健在でございましたが、そんなにグロさは感じなかったです。そしてすごくおもしろかった! なんちゅうか、夢中で観てしまいましたですよ。

 ニコライ (ヴィゴ)、アンナ (ナオミ・ワッツ)、キリル (ヴァンサン・カッセル)、セミオン (アーミン・ミューラー=スタール) というキャラクターがそれぞれすごくよく作りこんであって、演じている役者さんたちも、この役はきっとこの人でなければダメだったんだろうというくらいピッタリな人ばかりでした。

 なぜアンナが縁もゆかりもない赤ちゃんのために必死になるのか、なぜキリルがあんなにも情緒不安定で分裂したような性格なのか。語られるエピソードはギリギリまで削ぎ落とされているけれど、それぞれの性格がそれらによってしっかり肉付けされていたと思います。セミオンが見せる肉親に対する情愛とそのほかに対する酷薄さには、マフィアのボスらしく矛盾がないし、ニコライの与えられた汚れ仕事を感情を表に出さず淡々とこなす冷淡さと、アンナに見せる柔らかく細やかな一面の対比も良かった~。

 ニコライの隠している部分っていうのは、はっきり明かされるまでになんとなく察することができますが、ニコライはそれだけでは説明できない、内に暗く重いものを秘めて外側に対しては閉じた人間のように感じられました。それが、アンナに対するときだけはほんの少し開いているような気がして、“あ、いいなぁ”と思わせられただけに、最後の別れのシーンはすごく切なかったです。同時にとても静謐で美しいシーンでもありました。

 各方面で(?)話題になっていたニコライの全裸格闘シーン、滅茶苦茶生々しくリアルで、異様な迫力がありました! ファイトシーンでは、役者さんは服の下に衝撃を吸収するためのパッドなどをつけるのが普通ですが、このシーンのニコライは真っ裸。防御するものが一切ないむきだしの状態で、殴られ・蹴られ・投げ出され・切りつけられる、そのすべての動作がとにかくイタイ、イタイ、イタイ~っ! 真っ直ぐスクリーンを観ていられず、指の隙間から覗くようにして観た、壮絶なシーンでした。これ、ヴィゴは本当によく演じきったと思うし、暴力を暴力として過剰に演出することなくスクリーンに映しきったクローネンバーグ監督もすごいと思います。

 アンナが病院に運びこまれた少女から赤ちゃんをとりあげた日がクリスマス前で、ラストで新年のパーティというセリフが出てくるから、物語世界での時間はわずかに10日ほどしか経過していません。だけど愛情も憎しみも哀しみも、そしてほんの少しのユーモアも、なにもかもがぎゅっと圧縮されたような、おそろしく濃密な内容の物語でした。ラストの川べり(?)のシーンの後にほんの短いふたつのシーンを入れることで、なんとも云えぬ余韻が後に残ったのも良かった~。

 ヴィゴは今までにもいろんな役を演じてきて、どんなに小さい役でも彼なりの役作りをしてきたと思いますが、今回のニコライの奥行きは本当にすごかった。こういう役をヴィゴにふって、魅力を最大限に引き出すクローネンバーグ監督になんだかもう平伏したい気分です(笑)。次の作品とは云わないから、またこのふたりが組んで映画をつくってほしい。心の底からそう思います!

●映画『イースタン・プロミス』の公式サイトは コチラ
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by nao_tya | 2008-06-16 23:57 | 映画感想etc.
 コーマック・マッカーシーの『The Road』 (ペーパーバック)、なんとか5月末くらいに読み終えることができました! マッカーシーというと、映画『ノーカントリー』や『すべての美しい馬』などの原作者さんで、この『The Road』は2007年のピュリッツアー賞を受賞するなど、とても有名な作家さんのようです。がしかし、わたしは今まで一度もこの方の小説を読んだことがございません。なのになんだっていきなりペーパーバックを読む気になったのか。それはひとえにこの『The Road』の映画化作品にヴィゴが主演することになったから~♪

 映画が日本で公開されるのを期待して、まぁそれまでにボチボチ読めばいいや~と、昨年末に本だけは手に入れてのんびり構えていたら、6月18日に翻訳本が出版されるっていうじゃないですか! 一旦翻訳本を手にしてしまったら、辞書を引きながらじゃないと読めないペーパーバックなんて手に取らなくなるのは目に見えてます。しかし、買っちゃった以上それはちょっともったいない。てなわけで、ようやく重い腰をあげて辞書と首っ引きになって悪戦苦闘しておりました。

 しかし、一旦読み始めてみるとこれが意外なくらいおもしろかった! ストーリーとしては、文明崩壊後のアメリカ (←多分) のどこかが舞台で、メインの登場人物は40代くらい (これはヴィゴが演じるので自動的にこの年齢を想像してしまった/笑) の父親と、10代と思しき少年のふたり。なにもかもが焼き尽くされたような世界は、すべてのものが塵と灰に埋もれ、昼間でも太陽は灰にかすみ、夜ともなれば明かりひとつなく凍るような寒さが襲いかかってきます。親子は少しでも暖かい土地を求めて、ひたすら南へ、海への道をたどっていくのであります。

 世界がなぜこんな状態に陥ったのか、核戦争が起こったのか、大規模な自然災害のせいなのか、そういうったことは一切明かされません。男と少年の名前も最後まで語られることはないし、男がどういったバックボーンを持っているのかも不明です。ただ、会話やケガの手当てをする様子から、もしかしたら男は医者だったのかな~と思わせる程度。こういう風にわからないことだらけだし非常に淡々とした話運びなんだけど、読んでいるとこのふたりが最終的に物語の結末でどうなるのか知りたくて、どんどん話のなかに引き込まれていってしまいました。

 荒廃しきった世界では新しくなにかが生産されることもなく、人々は残された乏しい資源 (水、食料はもちろん、衣服や燃料などすべてのもの) を漁って生きています。資源をめぐっての奪い合いはもちろん、より簡単に調達できる食料としておぞましくも人が人を食べることも珍しくない状況なのです。当然、親子の他人に対する警戒心もハンパなものではなく、道中でたまに人と巡り合うことがあると語り口は静かなのにたちまち緊張のボルテージが上がっていくので、全編にわたってかなりスリリングな展開です。

 ほかの人間からもたらされる脅威のほかにも、手持ちの食料や水が底を尽きはじめても、次にどこで・どうやってそれらが手に入るのかわからないことへの不安、体調の心配など、果たして生き残ることができるのかどうか、そして生き残った先になにがあるのか、という疑問も常に親子につきまといます。何度も“もうこれまでか…”という事態に陥りながらも、“It's okay”と自分自身に云いきかせるようにどうにかサバイバルしていく男の不屈の意志は、息子を死なせたくないというただその一心に支えられています。幼い息子の存在は未来への希望そのものを象徴していて、だからこそ男はあの最後の決断をしたんじゃないかと感じました。

 ホントにね、こんな危機的な状況のなかでも親子の間に流れる愛情やその絆の深さには胸を打たれました。父親が息子を思うだけでなく、幼い息子も精一杯父親を思っているのがわかるのです。少ない食料を息子に食べさせようとしても、「パパも食べなきゃダメ」という息子のいじらしさとか、切なくて泣けてきます。会話は“ ”でくくられていないし、辞書をひきながら読むと最初はどっちがどっちのセリフだか混乱しちゃったりしましたが(笑)、少ない言葉のなかに込められた思いはしっかり伝わってきました。

 男はきっと息子には美しいもの、良いものだけを見せてやりたいと願っていたと思うけれど、この終末の世界ではかなわぬことで、逆に目に映るのは残酷で醜悪なものばかりです。最初は無邪気そのもののようだった少年の言動が、段々暗く厭世的に (←10歳かそこらなのに!) なっていくのを、どうしようもなく見つめる男の視線が痛々しかったです。それでも、自分の内側に“carry the fire”ということだけは教えようとする姿は感動的でした。ラスト近くの親子の会話は読んでいて涙が出そうに…。

 なにせ乏しい英語力で読んだために細かな意味がわからず、読み飛ばしてしまった部分も少なからずあるので、もうすぐ出る翻訳を読むのが非常に楽しみです! もちろんただいま編集中という映画化にもすごく期待してます (日本で公開してくれ~)。ペーパーバックを読み終えてから、情報解禁ということで映画のスチール写真とかも観ましたが、かなりわたしのイメージに合ってて期待が膨らみます~っ! 

●翻訳本
ザ・ロード
 コーマック・マッカーシー (早川書房)
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by nao_tya | 2008-06-13 23:44 | 読書感想etc.

大阪名物「いか焼き」

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 さてさて、今回は大阪名物「いか焼き」のご紹介で~す! 以前にテレビ番組のなんかのコーナーでほかの地方の方々にいか焼きを紹介しているのを見て、「いか焼き、おいしいよね。久々に食べたいな~」と一緒にテレビを観ていた母にふったら、「わたし、食べたことない…」という驚きの発言が!! 姉の老祥紀の豚まんといい、ン十年も関西に住んでるのになんで口にしたことがないのでしょーか。わが家族ながらナゾでございます…。

 というわけで、仕事で梅田に出る用事があったとき、ついでに阪神百貨店の地下1階にある「スナックパーク」でいか焼きを買って帰りました♪ 別にここじゃなくてもいか焼きは買えますが、阪神百貨店のいか焼きが多分大阪では一番メジャーだと思うんですよね。ちなみにお値段は1枚147円です。売り場に長い行列ができていることも多いですが、この日は平日の昼間ということもあり5分ほどで並んで無事GET!

 いか焼きというのは、出汁で溶いた小麦粉にイカのゲソを混ぜて薄く焼き、ソースを塗ってペタンとふたつ折りにしたもの。食事というよりおやつ感覚で食べます。大阪の“粉モン”の一種ですが、お好み焼きやたこ焼きとは違って特製のいか焼き機でプレスするので、家庭ではちょっと再現することができない味なのであります!

 ぎゅぎゅ~っとプレスするから生地のなかから空気が抜けて、薄くてもムッチリ・モチモチした食感になるのです。それにイカの歯ごたえと甘辛のソースがからんで素朴なのにとってもオイシイのだ~。母にもかなりウケたので、買って帰ったかいがあったわ~。でもできたての熱々を食べるのが云うまでもなく一番ウマイ!

a0005060_1195285.jpg スナックパークでは卵入りのいか焼きや、しょうゆ味の和風いか焼き (ネギ入り) もありますが (←これらはちょっとお値段アップします)、初めて食べる母のために今回はプレーンのものにしました。いか焼きの内部(?)は→みたいになってますが、ちょっとわかりにくい??
 粉モンはいずれも小麦粉が材料でソース味なので、結局みんな一緒なんじゃないかと思われがちですが、たこ焼きは表面カリッ・なかはとろ~、お好み焼きはふんわりサクサク、いか焼きはむっちり・もちもち、という風にそれぞれに特色と違う味わいがあります。関西方面にいらしたら、ぜひぜひこの3種を食べ比べていただきたいです♪

阪神百貨店 スナックパーク
 住所:大阪市北区梅田1-13-13 地下1階
 TEL:06-6345-1201
 「いか焼き」は阪神百貨店のオンラインショップでお取り寄せできます。
 サイトはコチラ。 
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by nao_tya | 2008-06-11 12:30 | 食べものたち
〔ストーリー〕
 ベンはマサチューセッツ工科大学で優秀な成績を収め、ハーバード大学医学部への進学も許可されている優等生だが、これからかかる学費30万ドルをどうやって用意するかに頭を痛めていた。学費はもちろん生活費まで面倒をみてくれる奨学金制度に選ばれるのは至難の業だ。かといって母子家庭でアルバイトの時給8ドルの身ではとても費用を捻出することはできそうにない。そこに、ベンの天才的な数学力に目をつけたローザ教授が、カード・カウンティングの研究チームに入らないかと誘いをかけてきたのだが…。


原題:21
監督:ロバート・ルケティック
原作:ベン・メズリック
脚色:ピーター・スタインフェルド、アラン・ローブ
出演:ジム・スタージェス、ケイト・ボスワース、ケヴィン・スペイシー

 週末にロバート・ルケティック監督の『ラスベガスをぶっつぶせ』を観にいってきました。この映画、原題は『21』という非常にシンプルなタイトルなんですが、邦題は原作本と同じですね (ちょっとカナのふりかたを変えてますが)。どっちかっつうと、ブラックジャックのルール上とても重要な数字である21と主人公の21歳という年齢、両方の意味を含んでいる原題のほうがスマートでいいと思うなぁ。まぁ好き好きだとは思いますが…。

 わたしはトランプゲームやギャンブルにはとんと疎いんですが、以前に海外ドラマ『NUMBERS』でカジノでは数学が使われているっていうのをネタにしたエピソードがあったので、この映画にも興味を持った次第。映画を観てみると、カード・カウンティングというものがテーブルに出たカードをカウントして残っているカードを計算し、賭け率があがったときに合図してチームプレイでディーラー (カジノ側) を出し抜く技だということまでは把握できたけど、その細かい方法なんかはまったくわかりませんでした(笑)。でもカウンティングの理論が理解できなくても十分楽しめる映画で、おもしろく観ましたです。

 主人公のベンは、頭はとてもいいんだけれど今までとにかく勉強一筋で、しゃれっ気なんてまったくない、内向的でどこかもっさりした印象の青年として登場します。それがラスベガスで大もうけして余裕が出てくると、強気になるし着るものも仕草もどんどん洗練されていくわけです。もともとの素材が悪くないからちょっと成金ぽくても許せる感じ(笑)。でもそうやって見かけのスマートさを得る代わりに失っていくものもたくさんあるわけで、本来の目的を見失ってどん底に落ちたときに初めてそれを悟って反省し、そこから大逆転していくというのはわりとパターンどおりの展開かな。

 それでも地味なボストンでの学生生活ときらびやかなラスベガスでの豪遊三昧の対比、ベンの憧れの女学生ジル役のケイト・ボスワースのファッション七変化なども楽しいし、観てて飽きることはなかったです。それに出演者のほとんどが若者のなかで、ケヴィン・スペイシーとローレンス・フィッシュバーンがどっしり腰をすえたさすがの演技で映画の要所要所に落ち着きを与え、ピシッとしめてくれてます。特にケヴィン・スペイシーの非常~に黒い大学教授が良かったわ(笑)。

 前半の展開がちょっとモタついてる気もしましたが、後になるにつれてサクサク話が進み始めるし、サスペンス、青年の成長物語、ロマンスと、いろんな要素をほどよくミックスして無難にまとめた感じで、さらっと観るにはとてもいい映画だったと思います。かなり脚色しているようですが、実話を基にしてるっていうのもインパクトありますしね! 天才的な数学の能力を持った仲間が数人集まればカジノで大もうけできるって云われても、凡才の身には夢物語にしか聞こえないけど、こうやって娯楽作になるとやっぱり楽しいです。

 映画の内容そのものとはまったく関係ないところで気になったのは、ベンがカジノで大もうけしたお金をキャッシュのまま保管しているっていうところ。なんで銀行口座を作らないの~!? アメリカの低所得者層の人たちの多くが銀行口座を持っていないというのは聞いたことがありますが、あれだけの大金をそのまま持っていられる神経がよくわからん(笑)。

 学生は銀行口座を作れないのか (そんなバカな…)。口座維持手数料をケチったのか。ってか、手数料ってそんなに高いものなんか、ベガスであんなに無駄遣いしてたくせに!? いや、ストーリーの展開上銀行に預けるとマズかったのかもしれないけど、それでもアレはどう考えても無用心じゃろ! ベン、あんたって頭いいはずなのになんかヌけてるわねぇ…。などと映画館のスクリーンに向かって心のなかで呟かずにはいられなかったのでありました(笑)。

●映画『ラスベガスをぶっつぶせ』の公式サイトはコチラ

●映画の原作本

ラス・ヴェガスをブッつぶせ!
 ベン・メズリック (アスペクト)
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by nao_tya | 2008-06-09 20:40 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
 母校で中学教師をしている神野は、夜中に産気づいた美紀を病院へ送り届け、出産が無事にすむまで病院で付き添っていた。その後、夏休みだが部活動のため出勤した神野のもとに、同級生の島崎と名乗る探偵が現われた。島崎はふたりの同級生で神野の親友でもある木村を探しているという。確かに木村は昨夜から美紀の出産にも付き添わず、連絡がつかなくなっているのだが…。


監督:内田けんじ
脚本:内田けんじ
出演:大泉 洋、佐々木蔵之介、堺 雅人

 婦人科の検診が終わってからは自由時間~♪ ということで、せっかく休みをとっていることだし映画を観て帰ることにしました。上映時間がちょうどよかったので、今回は内田けんじ監督の『アフタースクール』に決定! 考えてみたら、今年劇場で初めて観る邦画です。わたしは邦画も好きなんだけど、劇場で観るのは洋画のほうが断然多くなっちゃいますねぇ。やっぱり大画面で観たいって思わせる迫力があるのは洋画ってことなのかしらん。

 観にいった劇場はもうすぐ公開されるクローネンバーグ監督、ヴィゴ主演の『イースタン・プロミス』の上映館でもあるので、入場が開始されるまで新しいチラシなどをゲットしてのんびり待ってました。ミニシアターでさほどキャパが大きくないせいもあるけど、平日の真昼間にしてはお客の入りはまぁまぁでした。半分は席が埋まってたんじゃないかな~。

 映画はもうすっごくおもしろかったです!! ミステリ小説でいうと、読んでる人間が気付かぬうちにミスリードするような文章を駆使して、最後にどんでん返しをもってくる叙述トリックが使われているような映画。映像や登場人物たちの会話から、こちらが勝手に前提としてしまう事柄が、実は間違っていたということがわかって「えぇ~っ!?」となるわけですね。でも、振り返ってみると確かに観てる人間が“そうであろう”と思い込んでしまっただけで、登場人物の誰もその前提が正しいなんてひと言も口にしてないんですよね~。 

 だましの構造でヒネリを効かせて「あっ!」と云わされる映画なので、物語自体はごくごくシンプルです。ひとりの男の行方を探偵と男の親友である教師が追いかけるというわかりやすいものだったのも良かったです。これでストーリーがグネグネ複雑怪奇なものになっていたら、どんでん返しが始まったあたりからわたしはついていけなくなってたかもしれませぬ。

 お金に困っているらしい探偵 (佐々木蔵之介) はまぁいいとして、一見人の良さそうな教師 (大泉 洋) も、優しそうなエリートサラリーマン (堺 雅人) も、話が進むにつれて最初に受ける印象とは違う面が出てくるわけですが、別人のような人格が顔を出すわけじゃなくて、あくまでひとりの人間の隠していた (かもしれない) 面が見えてくるという感じ。この“もしかしてこの人…?”という怪しさをかもし出すところがみなさんとってもウマイ! いやぁすっかり騙されちゃいました。でも騙されても悔しさより小気味よさが勝ってしまって、お見事~ッ! と感嘆する気持ちになっちゃう映画でした。

 最後に神野が北沢に投げかける「全部わかったような顔して勝手にひねくれて…」という言葉もけっこう説得力がありました。人の裏側ばっかり見てきてそれで人間がわかったような気になっている北沢と、毎日何十人もの不安定な年頃である中学生たちと正面から向き合っている神野との差がくっきり出ていて、とてもいいシーンだったと思います。大泉 洋をカッコイイと思うなんて、自分でも意外だったわ~(笑)。

 そうとは知れずはられていた伏線が、後半に入ってからキレイに回収されていくので観てて本当に気持ちよかったです。なにも知らず観る1回めと、すべてわかってから観る2回めでは印象や着目するポイントが違うエピソードがたくさんあるので、リピートしたくなるタイプの映画です。個人的には山本 圭さんとか山本龍二さんが顔を出してくれたのもうれしかったな~。山本龍二さんなんて、その風貌がすでにミスリードさせる要因になってるのがスゴイ(笑)。そうそう、エンディングロールのあとにまだ1シーンあって、伏線を回収していきます。これからご覧になられる方は、劇場内が明るくなるまで席を立たないようにしてくださいね!

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by nao_tya | 2008-06-06 23:44 | 映画感想etc.