映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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カテゴリ:コミックス感想etc.( 6 )

 久しぶりに本屋さんをウロウロしていたら、よしながふみさんの『きのう何食べた?』 (講談社) の1巻が平台に並んでいるのを見つけてソッコーでレジに並びました(笑)。
 これは「モーニング」に月イチ連載されているマンガで、たまに立ち読みしててコミックスになったら絶対買おうと思ってたんですよね~。

 主人公である筧 史朗 (43歳の弁護士) さんの日常生活といいましょうか、食卓をめぐるお話なんですが、この筧さん、実はゲイ。美容師の矢吹賢二さんと同居生活を送っているというのが普通じゃない! いや、ゲイが普通じゃないってことじゃなくて、読者のほとんどを男性 (しかもノンケの人が大多数と思われる) が占めているだろう青年誌に、こういう設定をもってくるってことが。この案を出したよしながさんもすごいけど、OKを出した編集部もスゴイ(笑)。これを読んでる男性のかたって、このカップルにどんな感想を持ってるのか聞いてみたいもんです。

 こうやって何話かまとまったものを読んでみると、『愛がなくても喰ってゆけます。』のときにも思ったんですが、よしながさんはほんっと~においしいものを食べるのが好きなんだなぁと、いっそ感動すら覚えます(笑)。だって出てくるお夕食1回ごとのメニューがすごく魅力的なんだもの! よしながさんの「食べる限りはマズイものは許せないっ」という、食事にかける意気込みが伝わってきますよ。でもめちゃくちゃ手が込んでる料理かというとそういうわけでもなく、家事全般が苦手なわたしでも、うっかりすると作れちゃうような、普通にスーパーで手に入る食材でできるレシピが紹介されているのが心憎いわ。

 そして、紹介されているお料理の数々をなんてオイシソウ! と眺めて楽しむだけでなく、筧さん周辺のお話もぬかりなくやっぱり楽しい。またそうやってぷぷっ笑いながらも、ちょっと考えさせられちゃったりするところがあったりもするのです。

 たとえば筧さんは自分がゲイであることはすでに高校時代に家族には知られているわけですが、このお母さんとのやりとりがなんとも云えない(笑)。母親は母親なりにゲイである息子のことを理解しよう、受け止めようとしてるんだけど、その努力がどうも斜め45度くらい間違ったほうへ向かっていて、しばしば筧さんをげんなりさせちゃうところとか、げんなりしてる筧さんに、「でもそれは身内なんだからしょうがないわよ」とさらっと云っちゃう料理友だちのおばさんがいたりするとことかね。他人だったら適度な距離を保てるのに、身近な人間ほどそれが難しいってのは「そうそう、そのとおり!」と思ってしまいました。

 筧さんと彼の恋人である矢吹さんとのやりとりも、ほのぼのしながら淡白に描かれていてあんまり生々しくないので、同性どうしの恋愛が心底苦手な人以外はけっこう普通に読めちゃうマンガのような気がします。お料理好き、あるいは食べるのが好きな人はぜひ一度お目通しを♪ わたしも1回くらいはこのコミックスに載ってるレシピで夕食を作っちゃうかも。主菜だけでなく副菜まで考えてくれてあるところが便利だと思う、献立を考えるのがとことん苦手ななおちゃなのでありました(笑)。
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by nao_tya | 2007-12-10 23:52 | コミックス感想etc.
 久々に書店に立ち寄ったら、吉田秋生さんの新刊を発見し購入いたしました。この『海街diary 1』と題されたコミックスには、「蝉時雨のやむ頃」、「佐助の狐」、「二階堂の鬼」と3編のお話が収録されています。

 幼いころに両親が離婚し、母親に引き取られたため長い間音信不通だった父親の訃報が香田家の三姉妹 (長女・幸、次女・佳乃、三女・千佳) にもたらされるところからお話はスタート。葬儀に参列するために訪れた山形の温泉町で、彼女たちは母親違いの妹・すずに出会います。祖母の遺した古いけれど大きな鎌倉の一軒家で暮らす三姉妹のもとへやがてすずもやってきて、姉妹4人での生活が始まるのでありました。

 姉妹それぞれのキャラクターの個性もくっきりと描かれ、3話とも軽やかで楽しいのに、奥底に家族や友人との間にある絆や葛藤なども秘めていて、とても印象深いです。なかでも、三姉妹が父親を亡くしたという実感や感慨もないままに参列した葬儀でのできごとを描いた「蝉時雨のやむ頃」がいいなぁ。市民病院で看護師をしている長女の幸さんが非常に凛々しい!

 とても強いお姉ちゃんなので、佳乃ちゃんには“シャチ姉”なんて呼ばれちゃってますが(笑)、病院で起こるたくさんの人間たちのドラマ、普通に生活しているとあまり意識することのない、生死に直面する人間やその周囲の人たちがみせる弱さや強さを見守ることで得たんだろう、厳しさのなかの優しさが自然とその言動ににじみでているような人なのです。

 人は誰でも弱さを持っているもの。それをよく知っているだろう幸さんが、それでも自分たちを捨てた父親のことは「やさしくて ダメな人だったのよ」と、許せないでいる。それが、葬儀にやってきたことで父親の記憶をよみがえらせ、「ダメだったかもしれないけど やさしかったんだよ…」という佳乃ちゃんの言葉に涙をあふれさせるシーンがあざやか~。

 幸さんが父親の死を悼むことができるようになって、本当によかったと思います。誰かを許せないでいるということは、強いマイナスの感情をうちに抱えたままということにほかなりません。それは悪くするとその人の本質をゆがめてしまいかねないし、新しい人間関係をつくるときに障害になったりするものだと思うから。夜勤あけの幸さんを車で山形まで送ってきたという“友だち”は本当にエライ! この人と幸さんの今後はこれから読めるのかな。

 この『海街diary』は『ラヴァーズ・キス』という作品と密接なつながりを持っていて、特に「佐助の狐」では『ラヴァーズ…』の読者なら「おおっ!」と思えるキャラクターがストーリーに大きくからんできます。でも、『ラヴァーズ』を読んでいることを前提にしているみたいで、これを単品で読むとちょっと消化不良に思えるような内容だったんじゃないかしらん。どちらが先でもいいけど、2作品とも読んだほうがきっとより深く味わえるようになってると思います。

 『ラヴァーズ…』もそうなんだけど、物語のなかでおこる出来事をひとつひとつとってみたら、「いやぁ、ちょっとなかなかこういうことはナイんちゃうかなぁ」って思えるくらいキツくて重いことがあったりします。でもそれらを経験する彼女たちが、わたしたちと地続きの世界に実は彼女たちも暮らしているんじゃなかろうかと感じられる、まさに日常に根ざして生活していて、そのなかの事件として登場すると不思議なくらい突飛な感じがしないのがすごいです。

 読んでる最中は姉妹の角突き合いにけっこうくすくす・ニヤニヤ笑っていて、読み終えてみるとなんだかしっとりと潤ったような気持ちになるお話で満足感、高かかったです。

 三女の千佳ちゃんと店長のことや、↑ で云ってるように幸さんの今後も気になるし、続刊が出るのが楽しみなコミックスがまた増えました♪ これからも『ラヴァーズ…』の登場人物たちがひそやかにリンクしてくるかもしれないので、そこも要チェックポイントですね。わたしは同じ関西弁使いとして『ラヴァーズ…』のオーサカくんがどうしてるのか気がかりだったり。どうやら「二階堂の鬼」に登場した将志くんは弟らしいので、彼を通じて情報が入ることを願っちょります。
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by nao_tya | 2007-05-11 22:21 | コミックス感想etc.
 予告どおりに西村しのぶさんの『メディックス』が出ました! 立て続けにコミックスが刊行されるなんてうれしいですぅ。
 この『メディックス』、存在は知っていたんですが、西村しのぶさんのマンガを読み始めたのがまず遅くて (お名前や画風は知ってたけど、実際にコミックスを手にとるのが遅かった。初めて読んだのは確か『ライン』だったな)、雑誌掲載時にはまったく読んだことがありませんでした。それゆえわたしにとってはまさに幻の作品。それがこうやって単行本1冊にまとまって読める日がこようとは…っ (大げさ?)。
 内容はといいますと、神戸の公立大学・K大の学生・広瀬浩一くんが主人公。在籍しているのが医学部とあって、周囲の友人は高級車を乗り回す開業医の息子たちという環境のなか、中流家庭の浩一くんは国産のチャリで通学し、ほどよく勉学に勤しむ毎日。そんなある日、浩一くんは外科の三枝教授秘書であるルリと知り合い、彼女に思いを寄せるように…、てな感じ。
 なにせ第1話の初出が1990年とあって、携帯電話なんて影も形もなければ、女の子たちのファッションが懐かしのボディコンだったり、休講の情報は大学の掲示板まで行かないとわからなかったりと、今読むと色々古い部分も目につきますが、テンポが良くてやっぱりおもしろいです。
 浩一くんが周りじゅうが金持ちのボンということに特別に頓着せず、マイペースで自然体でいるのが気持ちいい。小さい弟たちをかわいがってるところ、お魚を自分でさばけるところもポイント高いよ(笑)! 友人のボンたちも嫌味な感じは全然なくて、全体的に呑気というかおおらか~な雰囲気が漂うお話です。
 まぁのんびりしているように見えて、医学部も3回生ともなれば解剖実習や実験が始まり、小テストにも追われてかなり大変そうなんですけどね。そういう部分はおもしろおかしくさらっと流しちゃうところが西村ワールドです。
 主人公の浩一くんがロン毛だったり、彼のバイト先がバニーちゃんたちのいる高級クラブだったりするのは、今の西村さんの作品にも通ずるものがありますね。
 そして舞台が関西ならではのローカルなスイーツも登場♪ どっちも名前だけしか出てませんが、村上開進堂の「好事福盧 (こうずぶくろ)」と老松の「夏柑糖 (なつかんとう)」。みかん系の涼菓でおいしいのだ♪ 前者は紀州みかん、後者は夏みかんを使ってて、今なら「夏柑糖」は通販できますぞ (送料が高くついちゃいますが)。興味のある方は下に老松のサイトのURLを張っておきますのでどうぞ~。
 しかし残念なのは、このお話が完結してないってことです。浩一くんとルリさんがどうなるのか、すごーく・すごーく気になるんですが! 特にルリさんが衝動的にかけてしまった電話に浩一くんが折り返し電話をして、ちょこっとルリさんの気持ちが動いたあとだけにっ。どうしてこんなところで中断しちゃったのかしら。連載誌『スピリッツ』の読者にはウケなかったのか!?
 ぜひとも続きを描いていただきたいものですが、15年前の作品を当時と同じテイストでってのは難しかろうし、連載ものがたくさんあるうえに寡作の西村さんだから無理かなぁ…。そういやこのコミックス、「1巻」になってないのね。イコール「続きは諦めてくれ」と宣言してるってことか~?? うーん、おもしろいけどあまりに中途半端なので、人に大手を振ってお勧めできないコミックスなのでありました。 

メディックス
西村 しのぶ / 小学館


●有職菓子御調進所『老松』
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by nao_tya | 2006-07-01 23:25 | コミックス感想etc.
 本日は、なかなか続きが出ないなぁと思っていたら、知らぬ間に6巻が出ておりました波津彬子さんの『雨柳堂夢咄』其の六を買ってきました。繊細な線が美しく、隅々まで丁寧に描き込まれたコミックスなので、本当は本家のA5版で揃えたいところですが、保管場所とお財布の都合で版型の小さい文庫が出るのをじっと待っているのでありました。ドラえもんの道具でひとつだけ譲ってやろうと云われたら、なにがなくとも四次元ポケットと答えるね、わたしゃ。
 『雨柳堂夢咄』では、骨董屋・雨柳堂を訪れる人や、持ち込まれるいわくつきの品々をめぐって様々なお話が展開していきます。狂言回しは雨柳堂店主の孫息子・蓮。器物の化身、妖たちと言葉を交わすことができる青年 (少年?) で、なかなかの美形! 優しげなみかけによらず、腕っ節も強くて頼りになるのです。
 この蓮くん、雨柳堂店主のお孫さんということですが、なんだか不思議な存在です。店主のおじいさんとは見た目に似たところはないし、彼の両親は死んだとも生きているともつかず、その面影さえチラリとも出てこない。そのうえ、普通の人間には見えないものを見、聞こえないものを聞く能力がある。どうも彼が血肉を持った人間だという気がしないのです。読み進むにつれ、本当に彼は人間なのかしら、彼こそが「雨柳堂」というお店についた精霊なんじゃないの? と思えてきちゃったりするのでした。
 まぁそんな蓮くんのあるかどうかわからない正体は横に置いておいて、この6巻に収録されている9編のうち3編は、これまでのお話からずっと続いている贋作家・篁と“つくろい”の修行をしている釉月に関連するものでした。このふたりの関係が明かされてからかなり経ちますが、なかなか出会うところまで話が進みません。過去から逃げているような篁はこれ以上自分から動きそうにありませんが、ジリジリと釉月ちゃんが篁との距離を縮めようとしていっているので、これからの進展が楽しみです。
 ほかの6編はほのぼのしたもの、クスリと笑えるもの、ホロリと泣かせるものなど、バラエティに富んでいます。いずれも読んだあとはほんのり暖かい気持ちになるものばかりで、安心して読めました。
 一番印象に残ったのは「通り悪魔」かな。“魔がさす”とよく云いますが、人のちょっとした隙をついて現われ、人を絶望や狂気へと誘い入れる存在が恐ろしい、ちょっと怪談めいた話。最後には魔を祓い、ちゃんと希望が出てくるところが「雨柳堂」らしいです。母親を元気づけようと幼いながらに懸命な少女もいじらしい。それに燕の化身である紫臙 (しえん) と有衣 (うい) 夫婦のしっとりと落ち着いた様子がなんともいい感じでございました。
 人ならざるモノが人間と同じくらい登場する「雨柳堂」ですが、今回も↑の通り悪魔のようなコワイのから古物売りのおじじ、中国の茶壺 (チャフー) の化身といった愉快でカワイイのまで個性豊か、色とりどりでした。
 モノに思いをかけて長い間愛着を持って扱っていると、たとえそれが芸術作品と呼ばれるようなモノでなくとも、こんな風な精霊がつくのかもしれないと考えたら、自分の身の回りのものを大事にしなきゃ、という気持ちになりますね。 

雨柳堂夢咄(6)
波津 彬子 / 朝日ソノラマ
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by nao_tya | 2006-06-09 21:14 | コミックス感想etc.
 楽天さんから頼んでいた本が到着しました (あぁ、またオンライン書店のお世話に…っ)。今回は2冊。セシル・スコット・フォレスターの「海の男/ホーンブロワー」シリーズ7作め『勇者の帰還』と、西村しのぶさんの『アルコール』第2巻。
 『燃える戦列艦』で戦いに敗れて降伏し、フランスの捕虜となってしまったホーンブロワーのその後も気にかかりますが、今読んでいる恩田陸さんの『チョコレートコスモス』を読み終わるまでは、ひとまず積読棚で眠っておいていただきます。まぁ『勇者の帰還』というタイトルからして、無事にフランスを脱出できるのは見えてるしな(笑)。
 で、もう1冊の西村しのぶさんの『アルコール』。1巻が出たのが2001年12月だから、ほぼ4年半ぶりの続刊ということに。主人公のミサオちゃん、大学生の設定だから現実世界でならとっくに卒業してるはずですよ。基本的に一話読みきりの話とはいえ、ははは、なんとも気の長い話だぁ!
 この『アルコール』は、南の島でのんびり過ごすのが大好きで、日焼け娘でバーテン見習い、でもお酒にはめっきり弱い、しかしてその実態は大学生というミサオちゃんの生活をつづったものです。
 2巻はバーテンダー見習いとしてミサオちゃんが雑誌に取材されるお話、ミサオちゃんの親友ユキちゃんが別れた恋人と和解(?)するお話、ユキちゃんの減煙にミサオちゃんが協力して奮闘するお話などなど。もちろん相変わらず仲良しのミサオちゃんと恋人・西条さんのやりとりも楽しい。
 西村しのぶさんの描くヒロインたちは、自分のポリシーやスタイルをしっかり持っているけど、決してそれを押し付けがましいとは感じさせない、むしろオシャレで真似ができるものならしてみたい、と思わせる好感度の高い女性ばっかり。まぁわたしの場合、ミサオちゃんのような「荷物の少ない女」ってのは絶対ムリなんだけど。なにせ本の量がハンパじゃないからな~。あと最近はDVDも着々と増殖しておりますよ。
 あと、さりげなく出てくる小物とかお料理とか日常生活におけるささやかな工夫とか、きっと作者の西村さんご本人がとっても気に入っていたり実践してたりするものなんだろうな、というのが読んでて伝わってきます。
 どんな作品でも作家さん自身が反映されてる部分はあるだろうと思いますが、西村さんのマンガの場合、それがよりストレートに感じられる気が。で、その「好み」を読んでる相手に「あ、これっていいかも」って思わせるのがこれまた上手! 知らず知らず感化されてしまう部分があって、西村マジックにかけられた気分になるのでした。
 劇的な事件が起きるわけではありませんが、読んでるとまったり~と幸せな気分になれる本です。出てくる人がみな屈託がなくって前向きで明るい。登場人物の誰かがたとえ落ち込んでいるときでも暗さや影を感じさせないので、なんだか気分が良くないわ~ってなときに読むと、不思議と自分のなかが凪状態になってゆきます。
 それと、西村さんが関西在住だからか (昔は神戸、今は大阪にお住まいだとか?)、描きこまれている景色にどこか見覚えがあるのもなんだかうれしい。めっちゃハッキリしたヴィジュアルを思い浮かべることができるのって、なんだか得した気分なんだもん。今回でいえば、三宮の空港バス乗り場、ユザワヤと土ヰ手芸の距離感なんかかな。これって三宮に行ったことのある人間でないとつかめないと思う。
 西村しのぶさんは寡作で有名なので (それでも昔よりはかなり量を描いてるほうだと思いますが)、単行本が出るのも非常にゆっくり。それがこれから立て続けに『メディックス』、『ライン』第4巻と出版される予定だそう。実際に手にとるまでは安心できないのがナニですが(笑)、楽しみに待ちたいと思います♪

アルコール 2 (2)
西村 しのぶ / 集英社
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by nao_tya | 2006-05-21 22:58 | コミックス感想etc.
 本日仕事から帰ってきたら、オンライン書店から注文した本たちが届いておりました (オンライン書店って便利ですよね~。最近リアル書店で買うのは雑誌ばっかりで、書籍やコミックスはめっきりオンライン書店に頼りっぱなし…)。
 そのなかの1冊が久世番子さんの『暴れん坊本屋さん』第2巻。新書館からコミックスも出版されているマンガ家・番子さんは、実はとある書店の店員さん。実際に働いている人以外はあまり知らない本屋さんの涙と笑いの裏側を、ハイテンションで紹介してくれるエッセイ・コミックス第2弾でございます。
 わたしは第1巻のことは確か朝日新聞の書評で知って買ってみたのですが、あまりにも笑えたので、職場にまでコミックスを持ち込んで布教しちゃいました。特にウケたのは、第4刷 (このコミックスでは連載回数の単位が1回・2回ではなく、1刷・2刷となっておるのです) の本のタイトルの覚え違い!
 いやぁ、これって自身も身に覚えがあるだけに、ご迷惑をおかけした書店員さんを思い出して申しわけなく思いつつも、番子さんの書店を訪れるお客さんたちの、あまりにもいい加減かつ愉快な勘違いに笑わずにはいられません。
 そのほか、こんな客ホントにいるんかいな!? という珍事件の数々や、自分だったらぜったい腰をゆわしちゃうね! と確信できる本屋の裏方仕事のアレコレ、考えさせられちゃう万引きのお話など、ページ数はそんなに多くないのに盛りだくさんな内容だったのでした。
 そして今回届いた第2弾も変わらずハイテンション、おもしろ愉快な裏話の山で満足・満足! 1巻から引き続き登場の同僚のハチさんも、より一層キャラに磨きがかかりパワーアップしたような…。
 そう、このハチさん、1巻では番子さん宛にわざわざ編集経由で嫌がらせ (というかイタズラ) のファンレターを送ったりしてたんですが、2巻では番子さんのサイン会に普通のファンを装って並んでたりするんですよ~。
 いやでも、わたしもハチさんの気持ちがわかるような気がしなくもないです。友人に大学で講師をやってるコがいるのですが、わたしも彼女がどんな講義をしてるのか、ぜひ一度見学してみたいんだもん! 教室にもぐりこんでみようかなぁ? って云ったらば、「ぜったい現役学生のなかで浮きまくるからヤメときな」とマジメな顔で諭されてしまいましたが。どうせピチピチの学生たちに比べたら、とっくに賞味期限が切れてるよ~だっ!
 閑話休題。このコミックス、中身だけじゃなく表紙・裏表紙・帯、そのうえカバーを取ったその下までも読み応えあり。本当に頭の先からシッポまで楽しめちゃうのもお得感がございます。こういうことがあるから、本のカバーは取ってみずにはいられないのだ。
 最初に書いたように、オンライン書店での買い物が多くなってきたわたしですが、もしかしたら自分が通っている書店の店員さんのなかに番子さんが!? と思うと、ネタの提供のためにもやはリアル書店にも行かなくっちゃなぁと思うのでありました (←どんなオバカをやらかすつもりなんだ?)。いやでも、実際に本を手にとってあれやこれやと迷うのも、本屋さんでの楽しみのひとつですよね! もちろん棚から出した本は丁寧にあつかって、元の場所に戻すように心がけますとも!

暴れん坊本屋さん (1)
久世 番子 / 新書館


暴れん坊本屋さん (2)
久世 番子 / 新書館
 
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by nao_tya | 2006-04-06 23:49 | コミックス感想etc.