映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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カテゴリ:映画感想etc.( 98 )

〔ストーリー〕
 林業で生計をたてる岸克彦がいつものように山林のなかで伐採をおこなっていると、ひとりの男が撮影中のためしばらく音を止めてくれと頼みにくる。村にゾンビ映画の撮影隊がやってきているのだ。別の日、岸は件の彼とその連れの若い男が車が溝にはまって立ち往生しているところに出くわし、成り行きで彼らを撮影現場まで案内することになるのだが…。


監督:沖田修一
脚本:沖田修一、守屋文雄
出演:役所広司、小栗 旬、高良健吾

 先週末、大学時代の友人とランチして夕方に解散したあと、沖田修一監督の『キツツキと雨』を観にいってきました。この映画の公開があったからでしょうか、先日深夜に沖田監督の『南極料理人』をテレビで放映してましてね。そういや公開時に見逃してたなぁと軽い気持ちで観たらば、いやもうこれが私のツボにぐいぐいはいってきちゃって! 俄然『キツツキと雨』観たい熱が上昇したというわけなのでした。

 で、実際観てみましたらかーなーり楽しかった! 大爆笑というより小さな笑いが絶えずわきおこって、観たあとはほのぼのとあたたかい気持ちになる映画でした。映画づくりの大変さと楽しさ、年代も背景もまったく違う人間の出会いがもたらす変化が周囲にも影響を及ぼしていく様子が、とても細やかに鮮やかに描かれています。なにか大きな事件が起きるわけじゃないけど、ひとつひとつのエピソードがきちんと計算されて配置されてるんだと思う。それらが積み重なっていくことで説得力が出てきて、観てるこちらの心が動かされるんだよね。

 リーダーである監督の幸一がとにかくヘドモドしてて決断力がないもんだから、どうにもまとまりのつかなかった撮影隊が、幸一が変わることによって雰囲気がよくなってくる。岸さんの助力で村のひとたちも巻き込んで、映画づくりへの一体感がでてくる様子がとてもイイです。良くいえばのどか、悪くいえば活気がなくてよどんだような村が、映画撮影という“お祭り”で盛り上がっている様がほほえましかった。村の人間が老いも若いも関係なし、ことごとくゾンビ・メイクしてるあたりなんて、もう笑うしかないです~。

 この撮影隊の熱気にあてられてか、最初は「絶対あたらんやろ、コレ…」という駄作臭を漂わせていた田辺幸一監督の『UTOPIA~ゾンビ大戦争』が、物語の最後になると「低予算のB級映画ながら、ひょっとするとカルトな人気が出るかも!?」という期待を持たせる映画になってたりするのがオカシイ。とはいっても、この映画で泣ける人ってかなり奇特な人のような気はするんですけど。

 冒頭ではわけもわからず映画撮影の手伝いに巻き込まれて憮然としていたのに、周囲の反応に気をよくするきこりの岸さん (役所広司)、初めての監督業にパニック状態で自分を見失ってしまっている幸一 (小栗旬) という主要な登場人物はもちろん、ベテランの助監督、職人カメラマンなどなど脇の人間もみ~んなキャラがたってておもしろい。チーフ助監督役の古舘寛治さんとかいい味出してます。このかた、今まで舞台での活動が主だったみたいですが、映像の世界でももっと観たい役者さんです。

 あと『南極料理人』ほどではないですが、この『キツツキと雨』でも食事のシーンがたくさん出てきます。岸さんがひとり卓袱台にむかう。仕事仲間とお弁当を食べる。岸さんと幸一が並んであるいは向かいあって食事する。岸さんと息子の浩一くんが朝食をとる。同じ食べるという行為のなかに、それぞれ違う意味があってうまい演出だなぁと思わせられました。わたしは岸さんが幸一にジンクス破りをさせるあんみつのシーンが一番好きかな。

 とにかく、丁寧に愛情をもって作られたことが感じられる、ほんわかした映画です。いろんな人に「良かったよ~」とお勧めしたくなっちゃう。というわけで、機会がありましたらぜひぜひ観てください! とネット世界の片隅、僻地ブログから叫んでみるのでした。

●映画『キツツキと雨』の公式サイトはコチラ

 『キツツキと雨 ユートピアを探して
  沖田修一 (角川書店)
   ロケハン隊が撮影のベストスポットを探す映画の前日譚。
   なんと『UTOPIA』のシナリオも収録されているそうな。
   読んでみたいかも~!?
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by nao_tya | 2012-02-15 23:18 | 映画感想etc.

映画感想:『善き人』

〔ストーリー〕
 ジョン・ハルダーはベルリンで文学を教える平凡な大学教授。ある日総統官邸に呼び出されたハルダーは、彼が数年前に書いた安楽死をあつかった小説をヒトラーが気に入ったことを知らされ、“人道的な死”についての論文を書くよう依頼を受け、引き受けてしまう。また、ユダヤ人の親友がいるために今まで避けてきたナチスへの入党を断りきれなくなってしまうのだった。


原題:GOOD
監督:ヴィンセンテ・アモリン
原作:C・P・テイラー
脚本:ジョン・ラサール
出演:ヴィゴ・モーテンセン、ジェイソン・アイザックス、ジョディ・ウイッテカー

 最近寒い日が続いていて、休日も外出するのがおっくうになっておりました。んがっ。久々にヴィゴが出演映画が公開されるとあっては観にいかないわけにはまいりません! とか云いつつ、公開初日にはいってないんですけど~。観たのはヴィセンテ・アモリン監督の『善き人』。この映画にヴィゴが出演するという情報はもちろん知ってましたが、日本では公開されないかも? DVDが出れば御の字だわ、なんて考えていたので、劇場数は少ないものの、めでたく日本公開となりとってもうれしかったです。

 観た感想はというとですね…。良い映画でした。観たあと心に深くずーんと重いものが残ってます。だがしかし、なんとも救いようがなく、身につまされる映画でもありました。ヴィゴが演じる主人公ジョン・ハルダーは本当にごく普通の人です。すこし痴呆がある母の介護をし、そんな母の世話に疲れて精神的にまいってしまった妻にかわって家事をおこない、子どもたちの世話も焼く善き家庭人。そんな彼が、時代の波にどんどん押し流されて、取り返しのつかないところまでいってしまうのが、非常に痛々しくこわかったです。

 ナチスが依頼してきた“人道的な死”に関する論文執筆を断りきれなかったこと、教え子アンと関係を持ってしまったこと、妻子と別れてアンと再婚したこと、病身の母に実家でひとり暮らしをさせたこと。ひとつひとつの出来事を決めたのはハルダー教授自身です。なぜこんな決断を? と聞かれたら、彼は「ほかに選択肢はなかった」と答えるんじゃないでしょうか。優柔不断で流されやすく気が小さい。でも自分が同じ立場に立ったとき、違う選択ができるかと問われたら「できる」なんてわたしには云えません。だって自分の身がかわいいし、目の前にある幸せだってほしくなるだろうから…。ハルダー教授の弱さはわたしのなかにも確かにあるもので、だからこそこわかったのです。

 ハルダー教授が自分にいろんないいわけをつけて選択したこと・やらなかったことが導いた結果が、映画の最後に突きつけられます。ただ呆然と立ち尽くすしかない彼の姿を、スクリーンの向こう側のわたしも言葉なく見つめることしかできませんでした。ナチス・ドイツ時代の話ではありますが、時代が特殊だからという言い訳は通じないですよね。なにもしないことの罪深さ、心のなかでこっそり批判しているだけでは、自分も結局加害者の一員になってしまうという残酷さは、いつの時代にも当てはまるものだと思います。黙っていることは自分の権利を手放すことだということも考えさせられました。あ~、でもあまりにも救いがなさすぎる…。

 この『善き人』はもともと舞台劇で、日本でも上演されたことがあるんだとか。舞台は時間軸が飛んだりミュージカル部分がはいったりするそうですが、映画ではそこらへんはすっきり整理されていました。もともとはミュージカルだったろう部分はとても印象的なシーンになっています。この、ハルダー教授の幻影・幻聴の音楽のシーンは、もしかすると彼の決心しだいで引き返すことができたターニングポイントなのかな?? 非常に淡々とした静かな描写だからこそ、じわじわとメッセージが伝わってくる映画でございました。

●映画『善き人』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2012-02-06 12:53 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
 弁護士の宝生エミは熱意はあるが、法廷では失敗続きでもはや後がない状態。そんな彼女に、妻殺しの疑いで起訴された矢部五郎の弁護が任される。矢部は妻が殺された時間、自分は落ち武者の里にあるしかばね荘で、落ち武者の幽霊に金縛りにされていた、と主張。しかばね荘を訪れたエミは落ち武者の幽霊・更科六兵衛を説得し、彼を法廷の証言台に立たせるのだが…。


監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
出演:深津絵里、西田敏行、阿部寛

 5日が仕事始めではありましたがすぐに3連休にはいってしまい、まだまだお正月気分が抜けませ~ん。いけませんよね、こんなことでは…。とか云いつつ、3連休には三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』を観てきました。今週末で上映終了のところが多いみたいで、まさに滑りこみ鑑賞。小さいスクリーンにはなっておりましたが、観客が半ば以上入っていましたよ。

 今回はジャンルとしては殺人事件をめぐる法廷モノではあるのですが、三谷作品らしく“落ち武者の幽霊が証言台に立つ”という奇天烈な設定が付加されたコメディで、なかなか楽しかったです。ちょっとした脇役にいたるまで名の通った役者さんが登場してるし、三谷作品をずっと観てきた人なら再登場したキャラクターにニヤニヤしちゃうだろうし、とにかくサービス精神満載でした。役者さんの持ち味をよく活かしたキャラクターを作っているので、細かいエピソードまで笑いを誘ってきます。

 あくまで幽霊が証言台に立つために事件を起こしたって感じで、真相の暴き方とかは割と大雑把な感じで意外性はありません。しかしながら、見えない人が大半の“霊”という存在をどうやって証明するかというドタバタ劇から、登場人物の抱えている悲しみが昇華していく人情劇へと移り変わっていく展開はやはりうまいです。主人公のダメダメ弁護士・宝生エミを演じた深津絵里さんがとてもキュートで、エミの奮闘ぶりも微笑ましいんだよね~。

 エンドロールが流れてる間もエミのその後がわかるつくりになっていて、「恋人と仲直りしたんだな~」とか、「お、子どもさんが誕生してる!」とか、最後の最後まで観てる人を退屈させない配慮にはただただ感心。しかし、エミの家では写真を撮るとすべて心霊写真になっちゃうということなのかしら。それはいかがなものか(笑)。六兵衛さん、ポイント使いすぎだよ!

 あと、フランク・キャプラ監督の「素晴らしき哉、人生!」や「スミス都へ行く」を知っていれば、楽しさ倍増かも。もちろん観てなくても支障はありませんが、『ステキな金縛り』を観たらどんな映画なのかきっと気になってくると思います。

●映画『ステキな金縛り』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2012-01-11 12:10 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
IMFエージェントのハナウェイはコードネーム「コバルト」に渡される秘密ファイルを奪取する作戦上で殺害され、ファイルも横取りされてしまう。作戦のチーム・リーダーのジェーンとベンジーはモスクワの刑務所からイーサン・ハント脱出させ、イーサンを新たなリーダーとして「コバルト」の正体を探るためにクレムリンの侵入することになった。ところが、別組織が引き起こした爆破に巻き込まれたイーサンはロシア情報部に爆破テロの首謀者だと決めつけられてしまう…。


原題:Mission: Impossible – Ghost Protocol
監督:ブラッド・バード
脚本:アンドレ・ネメック、ジョシュ・アッペルバウム、クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ、ポーラ・パットン、サイモン・ペグ

 あけましておめでとうございます。ろくに更新もしていないわがブログでございますが、本年もよろしくお願いいたします~。

 さてさて、年があけまして元旦は姉夫婦、弟夫婦がやってきてお節などをいただいて過ごしましたが、夕方くらいには彼らも自宅へ戻ったので、そこから2日までちびちびワインをすすりながら読書にいそしんでおりました。そして3日は本年お初の映画鑑賞へ。観たのはブラッド・バード監督の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』。

 平成24年しょっぱなの映画がトム・クルーズ主演作っていうのが自分的にどうなんだ? という感じなんですけど。いや、トムちんの映画を観たっていうとき、なぜか「いや別にわたしトム・クルーズのファンというわけじゃないんだけどねっ」とイイワケしたい気持ちに駆り立てられるのよ~(笑)。

 映画そのものはなかなかおもしろかったです。「ミッション:インポッシブル」シリーズのなかでは1作目と同じくらい好きかも。トム・クルーズが体をはって演じるアクション・シーンはさすがの迫力。ドバイのブルジュ・ハリファ・ビルを使ったシーンとか手に汗を握っちゃいます。もちろん撮影時はワイヤやハーネスなど落下防止の策をたくさん講じてるんだろうけど、あの高所で動き回るだけでもすごい。軽い高所恐怖症のケがあるわたしだったら、あの高さでは足がすくんで一歩も動けないもん。

 公式サイトなどは一切チェックせず予告だけ観て映画館へいったので、ジェレミー・レナー (@『ハート・ロッカー』) が登場したときはびっくり。もしかしたらIMF内部の裏切り者でイーサンに殺されちゃうのか!? なんて考えましたが、思わぬ活躍ぶりで予想を覆してくれました。冒頭にジョシュ・ホロウェイも出てきたし、先日観た『リアル・スティール』のエヴァンジェリン・リリーといい、『LOST』組もがんばってますねぇ。アニル・カプール (@『スラムドッグ$ミリオネア』) はちょっともったいない使われ方で残念。

 3作目を観たときに気になった続編でのジュリアの存在も思わぬ伏線となっていたし、ルーサーがワンシーンながらしっかり登場したのもよかったです。1作目の吊下げアクションのパロディ (という云い方が正しいのか…?) も組み込まれていて楽しめました。ここらへんはシリーズもののもつ旨みってやつかな。

 上映時間は132分とちょい長めですが、クレムリンへの潜入、ドバイでの高層ビルアクション、砂嵐のなかでのカーチェイス、ムンバイの立体駐車場での格闘などなど、見どころもりだくさんで長さを感じさせません。ストーリー自体は特に入り組んだものでもないので、純粋にアクションを楽しんでいられました。ハラハラ・ドキドキして観たあとはスッキリ! というまさにTHE娯楽作! お正月に観るにはぴったりな映画だったと思います。満足♪

●映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の公式サイトはこちら
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by nao_tya | 2012-01-04 21:58 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
コルター・スティーヴンス大尉が目覚めたのは通勤列車のなか。目の前の座席の女性が親しげに話しかけてくるが、コルターは彼女にまったく見覚えがない。アフガニスタンで兵役についていた自分がなぜこの場にいるのかわからないコルターは混乱するが、間もなく列車は大爆発を起こしてしまう。再び気がつくとコルターはカプセルのなかにいた。モニターに現れたグッドウィン大尉は、コルターがシカゴで起こった列車爆破テロ犯の次なる爆破を防ぐ任務に就いているのだと説明するのだが…。


原題:SOURCE CODE
監督:ダンカン・ジョーンズ
脚本:ベン・リプリー
出演:ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ヴェラ・ファーミガ

 レディスデイにダンカン・ジョーンズ監督の『ミッション:8ミニッツ』を観てまいりました! 本当は週末に観にいくつもりにしてたんだけど、『スーパーナチュラル』第6シーズン鑑賞に没頭してしまい、予定を変更したのでありました。普段は仕事帰りに映画を観ると帰りの足がなくなっちゃうんですが、この映画は上映時間が93分とコンパクトなので余裕だったのよね~。

 映画の中身は短い上映時間に比例するかのようにキュッとまとまって中だるみする箇所もなく、最後までハラハラしながら楽しんで観ることができました。わたしはまったくの文系人間だから、「量子力学」とか云われても?マークが頭のなかを乱れ飛ぶばかりで、ラトレッジ博士の説明する“ソース・コード”も、理屈を聞くだけでは「も、もう1回説明して~っ」という感じなんだろうけど、ストーリーに乗っかって示されると、なんとな~くわかったような気がするんですよね (あくまで“気がする”だけなので、人には説明できない…)。

 主人公のコルターは、列車の爆発事故が起きるまでの8分間を何度も何度も、数え切れない回数体験するわけですが、毎回違うアプローチを試みて、少しずつ列車爆破犯を突き止めていくところがまずおもしろいです。同じ場面を繰り返しているようでありながら細かい部分が少しずつズレていて、さっきは伏せられていた部分が見えてくる、というのは『バンテージ・ポイント』とちょっと似てるかな。『バンテージ・ポイント』はまったく同じ時間軸を違う角度から見ていく映画で、起こる出来事が変わるわけではないんだけど、回を重ねるごとに事件の核心に近づいていくというのは同じだよね。

 爆破テロ事件の犯人究明のほかに、コルター自身の記憶の欠落の謎、実際の彼は今現在どこにいるのかという疑問も加わわってきます。コルターがけっこう短気で、ほかの乗客にたいして高圧的というか攻撃的なのがどうもうねぇ、とは思ったんですが、8分間という制約のなかで動かなければならない焦りを考えるとしょうがないのかも。モニターをとおしての会話のみで、作戦のオペレータ役であるグッドウィン大尉とコルターが信頼関係を結んでいく様子も良かったです。

 ただですね、コルターがクリスティーナに惹かれていく、というのは実際のところどうなんだろう? クリスティーナはコルターのことをショーンと思ってるんだからいいんだけど、こういう不安や焦りが心を占めている緊迫した状況のなかで、コルターがそういう心境になるっていうのは、少々強引な気もするのです。たった8分間でも何十回とその8分を繰り返していけば、多くの時間を一緒に過ごしたことにはなるわけなんだけど、あまりにもアクション映画のお約束 (危険のなかで出会った男女が惹かれあう、というヤツ) 過ぎないかい?

 それと、映画を観終わったときはおもしろかった~、ハッピーエンドでよかったわぁと思ってたんですが、あとから徐々に“でも、なんかおかしくない?”というモヤモヤが出てきちゃったのです…。だって、コルターが作り出した未来では、コルター自身は爆破を未然に防いだという自負をもって、ショーンとしてクリスティーナと結ばれて生きていけるんだから確かにハッピーでしょう。でも、ショーンという歴史の先生の自意識は消えてしまうわけですよね? 爆破が起こってしまえばショーンは死んでしまうんだからしょうがないのか? でもほかの乗客は助かって自分の人生を生きていくのに、なんでショーンだけ貧乏くじ!? ショーンひとりが気の毒で納得いかんっ! と、帰りの電車でひとり怒っていたのでした(笑)。

 わたしとしては、この『ミッション:8ミニッツ』はかなりおもしろい映画だと思ったし、好きなんだけど、最後にこの“納得いかない感”が残るのがなんとも残念で…。ご覧になったかた、この点はどう思われました!?

●映画『ミッション:8ミニッツ』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2011-11-15 20:59 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
 札幌・ススキノで探偵業を営む“俺”は、ある夜いつものように事務所がわりにしているバーで1本の電話を受けた。“コンドウキョウコ”と名乗るその女は、「ミナミという弁護士に去年の2月5日、カトウはどこにいたかを尋ねてくれ」と依頼してきた。早速ミナミに会いにいった“俺”だが、ミナミはカトウという男にもコンドウキョウコという名にも心当たりはないという。ミナミの事務所をあとにした“俺”は何者かに連れ去られ、雪に埋められてしまうのだが…。


監督:橋本 一
原作:東 直己
脚本:古沢良太・須藤泰司
出演:大泉 洋、松田龍平、小雪

 秋は祝日が多いのがうれしいですね! 今回の三連休、1本は映画を観にいきたいゾ、ということで橋本一監督の『探偵はBARにいる』を観てきました。公開終了が間近なのか、上映している劇場が少なくなってきていて、最近開業した大阪ステーションシネマへ初めてお邪魔しました。ここ、JR大阪駅の駅ビルにあるので便利なはずですが、劇場にいくためのエレベータがくるのがおそろしくおっそい!! エスカレータ利用を推奨してるっぽいのですが、最短のエスカレータだと一旦野外に出る仕様になってるんだよね。天気や陽気がいいときはかまわないけど、冬の雨の日とか最悪だと思うの。ちょっと問題アリだと思いますよ。

 とまぁ劇場に関しては不満はありますけれど、映画そのものはなかなか良かったです。おもしろかった。東直己さんの原作は読んでないので原作の雰囲気を再現しているのかどうかはわかりませんが、ハードボイルドななかにも気の抜けた笑いどころが入ってて、シリアスな部分とコミカルな部分のバランスのとり具合がうまいと思います。レトロで渋いバーがあって、そこを根城にしている探偵と相棒がいて、謎めいた美女に翻弄されて、不気味な悪党と戦う。なんとも古典的なハードボイルドの要素てんこ盛り、昭和テイスト満載なのに、悪い意味での古さは感じなかったのはこのバランス感覚のなせる業なんじゃないかな~。

 そして、主人公である探偵の“俺”を演じる大泉洋さんがびっくりするくらいカッコいい! もともと彼が持っているシリアスに演じていてもどこかとぼけた軽妙な雰囲気が、映画のなかで最大限に活かされている感じ。それだけでなく、真実がわかって電車のなかでうずくまる表情とか良かったわぁ。探偵の相棒・高田役の松田龍平さんも、チャカチャカとにぎやかで熱い大泉探偵と対照的な、飄々としている (というより単にぬぼ~っとしていると云うべき?) 冷めた、でも腕っぷしはとんでもなく強いキャラをうまく作ってました。“俺”と高木の掛け合い、すごく息があってます。

 周りを固めている俳優さんたちも芸達者な人が多いですね。情けない父親役の有薗芳記さんとか、出番は少ないけどすごく印象的。あと、カトウ役の高嶋政伸さんは相当気色悪い~っ。これって役者さんとしてすごく上手だってことでしょうが、ほら、高嶋さんいまプライヴェートでいろいろゴシップが出てきてるから、この役が板につきすぎて本人のイメージが悪くなるのではないかと勝手ながら心配になってしまった…。キーパーソンの沙織役は本当の美女でないと説得力がない役どころだけど、小雪さんならまったく問題なしでしたね~。ウェディングドレスで拳銃をかまえる姿、美しすぎます。

 霧島が殺害されるときに沙織が携帯を忘れたエピソードがあったり、写真でしか出番のない近藤京子の異父妹をわざわざ吉高由里子にして注目させたりしたのは、沙織が悪女かどうか混乱させようという仕掛けだったのかな? それでも核心はわりと早い段階で、ミステリを読みなれている人ならわかってしまうと思います。そもそも電話の声が…(笑)。でも、わたしは今回ミステリとしての弱さは気にならなかったですね。軽快に進んでいくかと思えた物語のなかに、突然ドーンと落とされる重たい現実や痛いシーンで緩急をつけてあるし、“俺”の探偵としての使命感とか熱さに最後までぐいぐい引っ張られていきました。スタントなしで役者さん自身ががんばったという雪のなかのアクションも迫力があって、映画として見ごたえありました。

 そうそう、おまけのようなエピソードに「次までには考えとくよ」 (だったかな?) なんていう高田のセリフがあって続編を匂わせてるなぁと思ったら、最後の最後にちゃっかり第2弾制作決定のお知らせが入っていたのには笑っちゃいました~。すごく楽しみにしてます。次もぜひ探偵と相棒のコンビは変更なしでお願いしたいですね。そして、公開までには原作を読んでおきたいです。でも、調べてみたら原作の「ススキノ探偵シリーズ」、すでに既刊が12冊もあるんだね…。最近本棚のダイエットに励んでるのにまたリバウンドさせるのはどうなんだ…。でも気になるの、読みたいの…。な、悩むなぁ…。

●映画『探偵はBARにいる』の公式サイトはコチラ

●映画の原作本
 『バーにかかってきた電話
   東 直己(ハヤカワ文庫)
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by nao_tya | 2011-10-09 21:00 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
 作家志望の青年トンマーゾの実家、カントーネ家は南イタリアのレッツェで老舗のパスタ工場を営んでいる。久しぶりにローマから帰省したトンマーゾは、共同経営者を招いた一家の夕食会で自分がゲイであることを告白しようと決意していた。ところが、夕食会の席で兄のアントニオが先にカミングアウト。アントニオを勘当した父親は動揺のあまり倒れてしまう。トンマーゾはローマに戻ることもできず、共同経営者の娘アルバとともにパスタ工場の運営を任されることに…。


原題:MINE VAGANTI
監督:フェルザン・オズペテク
脚本:イヴァン・コトロネーオ
出演:リッカルド・スカマルチョ、ニコール・グリマウド、アレッサンドロ・プレツィオージ

 よくいくミニシアターの会員権の更新時期になったので、手続きのついでになにかおもしろそうな映画を上映してたら観たいなぁと、サイトをチェックしたときにひっかかったのがフェルザン・オズペテク監督の『あしたのパスタはアルデンテ』。タイトルを見ただけではまったくピンとこなかったんですが、予告がね~、とても楽しそうだったの! まぁ予告で期待をあおられて、実際に観てみたらイマイチなんてこともよくあるわけなんですけど、この映画はまさにわたし好み。こういう映画、すごく好きです。

 まず、つかみがおもしろかった。映画が始まると思いつめた表情のウェディングドレス姿の美女が登場し、恋人らしき男性と拳銃を間にはさんでもみ合うという展開に、頭のなかは「???」…。だってこんなキャラクター、予告のなかには一切出てこなかったんだもん! 3つスクリーンがある劇場なので、入る箇所を間違えたのかと思っちゃったくらい予想外のオープニングでした。実はそれはカントーネ家のおばあちゃんの若かりしころの回想で、要所要所にはさまれるこの回想が今後の展開の重要なスパイスになってくるのです。回想シーンではセリフは一切なし。ただただ役者さんのしぐさ・表情で状況を読み取るしかなくて、ミステリアスな雰囲気が漂ってました。

 登場人物たちはみな悪い人ではないんだけど、ひと癖ふた癖、欠点もある個性的な人ばかりなのが楽しい。イタリア映画らしく、男性陣は濃ゆい系のハンサムさんがずら~り、女優さんも迫力の美女がせいぞろいで、目の保養にもなります(笑)。メインの流れは、突然息子にゲイだと打ち明けられた両親と、兄に先を越されてしまったせいで自分の告白ができなくなってしまったトンマーゾの葛藤ですが、ほかにも悩みやつらい過去の恋をかかえている人間がいて、アントニオの爆弾発言によって呼び起こされた波紋が、徐々に収まるべきところへ収まっていく様子がユーモラスに描かれていきます。

 でも、ただ楽しいだけの映画じゃなくて、ユーモアで全体を包みながら、けっこう皮肉がきいてたりもするのです。たとえば、突然の息子のゲイ宣言に混乱をきたした母親の「ずっとそばにいたんだからアントニオがゲイだとわからないはずはない!」という言葉。その言葉を聞いているトンマーゾも実はゲイで、幼いころからその自覚もあった。でも、母親は彼がゲイであるとは露ほども疑っていないわけです。トンマーゾ自身だって兄がゲイだってことにまったく気づいてなかった。このチグハグさ、互いの認識が見事なまでにすれ違ってるあたり、描き方が滑稽なので観てるとつい笑っちゃうんだけど、それと同時にちょっと切ない気分にさせられたりするんです。

 「他人が望む人生なんてつまらない」と、トンマーゾの背中を押すおばあちゃんがとても粋です。最後に彼女がとった選択肢は哀しいものでしたが、おばあちゃん本人は自分の思いに正直になって納得してたんだろうなぁと思います。おばあちゃんから家族へのメッセージはかなりグッときました~。ストーリーの最後になっても、家族が互いのことを理解しあったかというと多分そんなことはないのだけれど、わからないなりに相手をあるがままに受け容れようとしていること、互いに愛情を持っていることが伝わってきました。

 過去と現在が混在するラストのパーティのシーンはとても幻想的で、ダンスのパートナーの組み合わせがなかなか意味深でございましたよ。自分を偽らないで生きることは時に苦しいけれど、その苦しさも含めて自分の人生なんだよ、と語りかけてくるすてきな映画です。イタリア映画ってあまり観ないけれど、こういう映画ならまたぜひ観たいですね!

●映画『あしたのパスタはアルデンテ』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2011-09-26 12:35 | 映画感想etc.
 うーむ、めちゃくちゃ久しぶりのブログ投稿です。ブログを書いていない間なにをしてたかというと、ごく普通に仕事して映画観て本読んでたまにはおいしい外メシ食べて、そういや入院・手術もしてました~。
 んで気がついてみれば、せっかく観たり読んだりした映画や小説の印象が、かなり早い段階で薄れてしまっている…! さすがに作品そのものの存在が記憶にないってなことはありませんが、細かい部分が思い出せないの~。覚えているのはストーリーの最初と最後だけ、中盤の展開がどうにもあやふや。ブログに感想を書くことで記憶が脳みそに焼き付いてたんだなぁと実感いたしました。
 これではいかん! ということで、またちょっとずつ感想をブログにアップしていこうと思います。とはいえ、気合を入れすぎると反動で面倒くさくなってまたサボってしまいそうだし、のんびり気まま、マイペースでいきまっす。もはや遊びにきてくれる人がいるかもあやしいブログだしな(笑)。

〔ストーリー〕
 栗原一止は信州の松本にある本庄病院に勤務する内科医。内科医ではあるが常に人手不足の本庄病院では専門外の救急外来の当直をこなすことも日常茶飯事で、常に寝不足、過労気味の毎日を過ごしている。そんな一止には、最近大学病院の医局への入局の誘いがかかるようになっている。地域医療と最先端医療の間で気持ちが揺れ動くなか、ひとりのがん患者と一止は出会うことになるのだが…。


監督:深川栄洋
脚本:後藤法子
出演:櫻井翔、宮﨑あおい、加賀まりこ

 さて、9月最初の三連休に観た映画は深川栄洋監督の『神様のカルテ』。原作本は映画を観る前に同僚のO野さんに貸していただいて読了してました。本を借りたのが映画が公開される直前だったので、主人公の栗原一止先生やハルさんのヴィジュアル・イメージはすでに役者さん。おかげで映画を観ていても違和感はなかったですね。ただ、栗原先生を演じる櫻井翔くんの姿に「このオバちゃんのようなくりくりヘアの必要性はどこにあんの!?」とは思いました。いいやん、いつもの櫻井くんのヘアスタイルで…。

 医療モノの映画やドラマって、なんとなく緊張感があってスリリングな展開のものが多いように思うんですが、この『神様のカルテ』はそういう言葉はまったくあてはまりません。映画のなかで流れる時間はとてもゆったりしていて、ちょっとまどろっこしく感じるくらい穏やかに過ぎていきます。この空気は主人公である栗原先生の性格からきてるんでしょうねぇ。

 寝る暇もないくらい仕事に忙殺され疲れきっているのに、八つ当たりのように故のないことで責められる。普通なら堪忍袋の緒が1本や2本切れてもおかしくない状況でも、どこか反応がにぶく、ぼんやりした栗原先生に最初はちょっとイラッとします。しかしながら、このつかみどころのない茫洋とした栗原先生が内に抱えている悩みや苦しみがストーリーの進展とともにわかってくると、最後には「がんばれよ~!」と応援したくなるのでありました。

 大学病院の持つ役割、地域に密着した病院の持つ役割。どちらもなくてはならないもので、自分がどちらの役割を担う道を進むべきか悩む栗原先生と、悩む栗原先生を信じて見守るハルさんの関係もあたたかくてほほえましいです。ハルさん役の宮﨑あおいさんがとてもナチュラルで、「えいもう、かわいいなぁ~っ!」と、映画を観ながらまるでオッサンのように心のなかで叫んでおりました。

 原作を読んでいるせいで、「あ、ここは泣かせにくるな」とわかっていて身構えているのに、それでも涙腺を刺激されてうるるっとなってしまう箇所もあり、映画だけ観ていたらもっと盛大に泣けたかもしれません。北アルプスの山並みもとても美しかった。早い展開の映画に慣れてしまうと、この映画のゆったりテンポは起伏に欠けていて物足りないかもしれません。悪意を持つ登場人物がひとりもいなくて、毒気というものも皆無ですし。でも、観終わったあとに残るあたたかさやほっとする気持ちはとても心地よく、スピーディな映画では味わえないものじゃないかな。こういう映画もいいな~と思えました。

 あと、原作には出てこなかった「神様のカルテ」の意味が映画では出てきてます。それが映画独自の解釈なのか原作者さん本人が意味していたものなのかはわからないけど、栗原先生の患者さんに対する姿勢とあいまって「なるほどねぇ」とうなずける、とてもしっくりくる内容のものだったのも良かったです。

 原作はすでに続編も出ているので、また読んでみたいです。O野さん、買ったらぜひ回してください(←他力本願)。続編も映画化されるかな~??

●映画『神様のカルテ』の公式サイトはコチラ

●映画の原作本
 『神様のカルテ
 夏川草介(小学館文庫)
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by nao_tya | 2011-09-22 15:59 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
 幼いころ両親が離婚し、父親にひきとられたもののすぐに捨てられた兄・祐太は、善人通り商店街の「デリカの山ちゃん」店主夫妻に育てられ、店を継いだあとはハムカツを名物に「山ちゃん」を行列のできる店にまで成長させていた。一方、生き別れになった弟・祐介は母親と死別したあと、転校続きの生活のなかからイジメを受けない術として“お笑い”を身につけ、赤の他人である金城大介とコンビを組み、兄弟漫才師“金城ブラザーズ”としてブレイクを果たしていた。ある日、10数年前に家を出た「山ちゃん」店主夫妻のひとり娘・徹子が商店街に舞い戻り、祐太とめでたく結婚するのだが…。


監督:水田伸生
脚本:宮藤官九郎
出演:阿部サダヲ、瑛太、竹内結子

 土曜日出勤した仕事帰り、上映開始のタイミングが良かったので水田伸生監督の『なくもんか』を観てきました。劇場が最近できたばかりのシネコンでとにかくキレイ。音響もいいし椅子の座り心地もよかったわ~。ただ、公開初日なのにお客さんの入りがいまみっつくらいで…。400席以上ある劇場だったもんで、あまりのスカスカ具合にちょっと物悲しさが~。内容からして、あんな大スクリーンよりミニシアター向きの映画な気もするんだけどな。映画会社の狙いってよくわからんです。

 いろんな形の“家族”を笑いの波状攻撃のなかで描いた映画で、かなりおかしい笑えるシーンのなかに、「う~ん」と考えさせられる痛いセリフやエピソードがしっかり含まれてました。だがしかし。とにかく色々詰め込んで盛りだくさん。この流れ、どうやってまとめきるんだろうと思っていたら、サラリと流されてしまったり中途半端っぽいエピソードもあったりして、ひとつのお話として破綻してるわけではないけど、全体的に物足りない印象が残ってしまいました。

 うるっと涙腺を刺激させた直後に噴きだすようなエピソードを持ってくるところとか、笑いと泣きの緩急のつけかた、テンポの良さはさすがだな~と思えたし、阿部サダヲさんをはじめとする役者さんたちもイイ感じにはっちゃけててとても楽しいんだけど、なぜか中途半端な感じがあるというか…。コメディとしては上映時間が長くて、途中でちょっとハイテンションな映画のムードに観てるわたしが疲れてしまったのかもしれません。

 しかし部分部分がおもしろいのは本当で、演じてるみなさんのボケとツッコミのかけあいの息がぴったり合ってます。特に良かったのは、阿部サダヲさんのボケに容赦なくツッこんでいく竹内結子さんですね~。実際に映画を観るまでは、独特なハイテンションのクドカン・ワールドのなかで竹内結子さんが浮いちゃうんじゃないかと思ってましたが、不思議なくらいしっくりと馴染んでました。場違いなくらいに美しく洗練された容姿の徹子さんが、善人通り商店街にいてなぜああも違和感がないのか。不思議だ~。彼女と阿部サダヲさんがからむシーンが一番おもしろかったです。

 先に云ったように若干冗長で長さを感じさせはするものの (特に沖縄に家族旅行にいってからが観ててちょっとしんどかった)、ただ楽しいだけでない、なかにひっそりと毒も含まれている映画です。クドカン・ワールドが好きな人、一度体験してみたい人にはお勧めです。あ、そうそう。こういう食べ物が出てくる映画って、その食べ物がおいしそうに見えるかかどうかってけっこう重要だと思いますけど、山ちゃんのハムカツ (エコ版じゃなく本気版ね!) は熱々のサクサクでかなりウマそ~! 食べられるものなら、秘伝のソースじゃなくぜひともふつうのソースでお願いしたいところです(笑)。

●映画『なくもんか』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2009-11-19 13:34 | 映画感想etc.
〔ストーリー〕
 クリスマスイブの夜、茨城県大洗の海の家に5人の男たちが集まってきた。彼らはこの海の家のオーナー、アルバイトとしてひと夏を過ごした仲間たち。全員、憧れのマドンナ・江里子から“クリスマスイブの夜、海の家で会いたい”という手紙をもらってやってきたのだった。呼び出された理由がわからない彼らはこのなかに江里子の本命の男がいるに違いないと推測し、我こそはと彼女との仲をアピールしはじめた。そこへ海の家の取り壊しを求めにやってきた弁護士と遅刻してきたバイト仲間も加わり…。


監督:福田雄一
脚本:福田雄一
出演:山田孝之、山本裕典、ムロツヨシ

 予告を観てなんとなく気になっていた、福田雄一監督の『大洗にも星はふるなり』を観にいってきました~。公開初日のプレゼントとして花王のシャンプー&コンディショナー『エッセンシャル』の試供品をいただいちゃいました。「なんでエッセンシャル??」と思いながら映画本編を観てみたら、ちゃんと本編の重要(?)アイテムとして登場してて納得した次第。でもどうせいただけるなら、しつこく出てきていたサッポロビールの黒ラベルのほうがうれしかったなぁ…。配る対象が20歳以上に限定されちゃうからダメだってのはわかってますけどね~。

 で、映画の感想ですが、すっごい大笑いするわけではないけれど、要所要所で「ぷはっ!」と吹き出してしまうような部分と、ニヤニヤ笑いが止まらない微妙な雰囲気に満ちた、なかなか楽しい映画だったと思います。ストーリーとしてはわりとしょーもないっていうか、まったりした笑いを追及している映画だからか謎解きとしては大したことのないゆるゆるなミステリーなので、展開の意外性という点では及第点には届いてないと思います。けど、7人の男たちが繰り広げるバカバカしいほどに必死かつ大暴走な自己アピールという名の妄想大爆発と、役者さんたちのかけあいが愉快で、最後まで楽しく観ておりました。

 とにかく7人の俳優さんたちのテンションがめちゃくちゃ高くて、みなさんそれぞれ良かったんですが、一番ハジけていたのはやっぱり勘違いストーカー・杉本を演じた山田孝之さんでしょうか。登場したときのタキシードあ~んどトゥルットゥルのグロスつき唇ですでに「えぇと……」と思っていたら、回想シーンのキザっぷりはもう正視にたえないくらいキモチワルイ! (←ほめてます) いやはや、最近山田さんを映画で観たのは『クローズZERO II』だったので、多摩雄との落差にもはや感動さえ覚えましたよ、わたしゃ。後半、杉本はすごくまともでいいことを云ってて口調も多摩雄っぽいんだけど、それでもやっぱり隠し切れない変態くささが漂ってました…。山田さんの役者としてのふり幅はすごいと思います。

 もともとは小劇場の舞台劇だったものを映画化したそうで、もしかすると好き嫌いがはっきり別れてしまうタイプの映画かもしれないですが、わたしはかなり好きですね。クリスマスに発売されるスピンオフDVDも観てみたいです! それにしても、真冬に真夏のスタイルで撮影をした役者さんたちも大変だったことでしょうが、男たちの妄念いっぱいの思いを叫ばれた大洗の海もさぞかし大変だったと思います (一生つきまとってやる~ってどんな呪いだ/笑)。

●映画『大洗にも星はふるなり』の公式サイトはコチラ

●スピンオフDVD
 『大洗にも星はふるなり』 これって全力すぎてスピンオフじゃねえじゃんスペシャル
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by nao_tya | 2009-11-09 16:50 | 映画感想etc.