映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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映画感想:『なくもんか』

〔ストーリー〕
 幼いころ両親が離婚し、父親にひきとられたもののすぐに捨てられた兄・祐太は、善人通り商店街の「デリカの山ちゃん」店主夫妻に育てられ、店を継いだあとはハムカツを名物に「山ちゃん」を行列のできる店にまで成長させていた。一方、生き別れになった弟・祐介は母親と死別したあと、転校続きの生活のなかからイジメを受けない術として“お笑い”を身につけ、赤の他人である金城大介とコンビを組み、兄弟漫才師“金城ブラザーズ”としてブレイクを果たしていた。ある日、10数年前に家を出た「山ちゃん」店主夫妻のひとり娘・徹子が商店街に舞い戻り、祐太とめでたく結婚するのだが…。


監督:水田伸生
脚本:宮藤官九郎
出演:阿部サダヲ、瑛太、竹内結子

 土曜日出勤した仕事帰り、上映開始のタイミングが良かったので水田伸生監督の『なくもんか』を観てきました。劇場が最近できたばかりのシネコンでとにかくキレイ。音響もいいし椅子の座り心地もよかったわ~。ただ、公開初日なのにお客さんの入りがいまみっつくらいで…。400席以上ある劇場だったもんで、あまりのスカスカ具合にちょっと物悲しさが~。内容からして、あんな大スクリーンよりミニシアター向きの映画な気もするんだけどな。映画会社の狙いってよくわからんです。

 いろんな形の“家族”を笑いの波状攻撃のなかで描いた映画で、かなりおかしい笑えるシーンのなかに、「う~ん」と考えさせられる痛いセリフやエピソードがしっかり含まれてました。だがしかし。とにかく色々詰め込んで盛りだくさん。この流れ、どうやってまとめきるんだろうと思っていたら、サラリと流されてしまったり中途半端っぽいエピソードもあったりして、ひとつのお話として破綻してるわけではないけど、全体的に物足りない印象が残ってしまいました。

 うるっと涙腺を刺激させた直後に噴きだすようなエピソードを持ってくるところとか、笑いと泣きの緩急のつけかた、テンポの良さはさすがだな~と思えたし、阿部サダヲさんをはじめとする役者さんたちもイイ感じにはっちゃけててとても楽しいんだけど、なぜか中途半端な感じがあるというか…。コメディとしては上映時間が長くて、途中でちょっとハイテンションな映画のムードに観てるわたしが疲れてしまったのかもしれません。

 しかし部分部分がおもしろいのは本当で、演じてるみなさんのボケとツッコミのかけあいの息がぴったり合ってます。特に良かったのは、阿部サダヲさんのボケに容赦なくツッこんでいく竹内結子さんですね~。実際に映画を観るまでは、独特なハイテンションのクドカン・ワールドのなかで竹内結子さんが浮いちゃうんじゃないかと思ってましたが、不思議なくらいしっくりと馴染んでました。場違いなくらいに美しく洗練された容姿の徹子さんが、善人通り商店街にいてなぜああも違和感がないのか。不思議だ~。彼女と阿部サダヲさんがからむシーンが一番おもしろかったです。

 先に云ったように若干冗長で長さを感じさせはするものの (特に沖縄に家族旅行にいってからが観ててちょっとしんどかった)、ただ楽しいだけでない、なかにひっそりと毒も含まれている映画です。クドカン・ワールドが好きな人、一度体験してみたい人にはお勧めです。あ、そうそう。こういう食べ物が出てくる映画って、その食べ物がおいしそうに見えるかかどうかってけっこう重要だと思いますけど、山ちゃんのハムカツ (エコ版じゃなく本気版ね!) は熱々のサクサクでかなりウマそ~! 食べられるものなら、秘伝のソースじゃなくぜひともふつうのソースでお願いしたいところです(笑)。

●映画『なくもんか』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2009-11-19 13:34 | 映画感想etc.