海外ドラマ『NUMBERS』 第3シーズン
2008年 11月 10日
第2シーズンではだいぶお互いのことを理解するようになって、表面的にはちょっと落ち着いた風になっていたエプス兄弟でしたが、第3シーズンではやっぱりこのふたりの兄弟仲というのがクローズアップされる話が出てまいりました。第1シーズンではどっちかというと弟のチャーリーの、幼少からおにいちゃんのドンにツレなくされてきた(笑)寂しさ、みたいなものが取り上げられていたのが、第3シーズンではドンの内面に迫ったエピソードが多かったように思います。
天才であるゆえに周囲に同じ年頃の友人もいなくて、慕っていたおにいちゃんには疎ましく思われている (と過剰に感じていた) チャーリーもかわいそうですが、そのチャーリーの裏側でドンもやっぱり孤独を感じていたんだなぁということがわかるシーズンでした。両親の注目はどうしてもチャーリーのほうに偏りがちだし、ドンはきっと子どものころから天才児の弟がいることに対する葛藤や、そのほか様々な問題をひとりで自分のなかで処理してきて、結果として他人に対して弱みを見せることができない人間になってしまったみたいです。
で、ドンのこういうところは、リーダーシップが豊かで頼りがいのある人間という長所として発揮される反面、ともすると傲慢だったりひとりよがりに感じられる面としても出てきてしまうわけですな。特に恋人に対してもこういう態度だとあんまりよろしくない。弱い部分をさらけだしてもらえるというのは、相手がそれだけ自分を信頼してくれてると感じられる、一種のバロメータになったりもするわけだしねぇ (まぁ頼られっぱなしというのもツライですが/笑)。
ここが、ドンが付き合う女性とあまり長続きしない要因なのかもしれないと思ったり…。仕事が忙しくて時間がとれないというのも確かにあるだろうけど、それだけが理由じゃなさそうな気がしてきましたよ。第3シーズンでドンと付き合いだしたリズ、エキゾチックな雰囲気のある美人さんで好きなんですが、果たしてドンとどれくらい続くかなぁ (←別れることを前提にしているのか/笑)。基本的に末っ子気質で自分の感情に素直なチャーリーはアミタとの関係も順調で、自然体な恋人同士らしさがほほえましかっただけに、今シーズンではドンの私生活のわびしさが気になってしまったのでありました(笑)。カウンセリングも受けるようになったことだし、ドンの内面にこれから変化が起きてくるかどうかも見所になるのかな。
あと、このシーズンではラリーが途中で『24 -TWENTY FOUR-』という名の宇宙へ飛び立ってしまい、メーガンが司法省で (出産という) 特別任務に就き、お馴染みの顔が途中から見えなくなってしまったのがちょっと淋しかったかな。ラリーのかわりにチャーリーに事件解決のヒントを与えてくれる存在として登場した学長のミリーは愛嬌のある性格で、学長になるだけあって学識もあれば処世術にも長けているという、ラリーとはまた違ったタイプの学者さんで好印象だったんで、また登場してほしいですけど。そうそう、彼女にはアランパパのガールフレンドという重要な役割もあるしね!
そしてそして~。今シーズンで最大のビックリは最終話ですねっ。実は『NUMBERS』をお勧めしてくれたU地さんに「第3シーズンではコルビーがエライことになるらしい」とは聞いていたんですよ。でも、これがまったく予想不可能な展開で「え、え、え゛~っ!!!」と、しばしテレビの前で呆然…。 コルビーって、メーガンとラリー、ドンとリズの関係にまったく気付かず、しかもリズが自分に気があるのではないかと勘違いするようなけっこうなニブチンで、デイビッドから苦笑されてしまうようなところもある、でも基本的に体育会系の気のいい男、というイメージがあったです。そんな彼にまさかこんな隠された面があるとは思いもよらず。
でも、さすがにこのままコルビー退場ってなことになるとは思えず、基本的に原作があるもの以外はネタバレ厳禁を自分に課してるんですが、今回ばかりはちょっとこのルールを破ってしまいました。いやだって、さすがにこのままいつ開始するとも知れぬ第4シーズンを待つのは辛かったんだもの~っ。とは云っても、USAのウィキでコルビーの項目をちょっと読んだだけなんですけどね。知りたかった情報をGETして、とりあえずは満足です。あとは第4シーズン開始を待つばかり。FOXさん、早く第4シーズンの放映を決めてくだされ~。
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