映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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映画感想:『クローバーフィールド/HAKAISHA』

〔ストーリー〕
 ニューヨークのあるアパートメントの一室で、近々日本に副社長として赴任することが決まったロブのため、お別れサプライズ・パーティが開かれていた。そのパーティの最中、突然の爆音が響きわたった。パーティの出席者たちは驚き、アパートメントの屋上に上がって周囲の様子を見てみることに…。


原題:CLOVERFIELD
監督:マット・リーヴス
脚本:ドリュー・ゴダード
出演:マイケル・スタール=デヴィッド、マイク・ヴォーゲル、オデット・ユーストマン

 『魔法にかけられて』を観にいった同じ日に、実はもう1本映画を観てきました。昔はよく2本、3本と映画をハシゴしたものですが、よる年波には勝てず(笑)、1日に何本も観るのが少々つらくなってきてまして、最近はずっと映画を観るときは1日1本ペースでした。でも『魔法にかけられて』は108分、そして『クローバーフィールド/HAKAISHA』は85分とどちらも短めの映画だったので、これはいけるかな~と思ったわけです。

 上映時間がさほど長くなかったことに加えて、同じニューヨークが舞台の映画でもテイストがまったく違っていたせいか、30分の休憩をはさんで2本の映画を観ても今回はまったくしんどくなかったし印象がゴッチャになることもなかったです。良かった~(笑)。

 さてさて、この『クローバーフィールド』、映画の内容については極力触れず、首がもげてしまった自由の女神像などショッキングな映像を前面におしだし、観客の好奇心や期待をあおる宣伝が非常に印象的でありました。わたしもまんまとその広告手法にノせられて映画館へいったクチです(笑)。監督はマット・リーヴスですが、製作は海外ドラマ『エイリアス』や『LOST』を手がけたJ.J.エイブラムスなので、こういう謎めいた仕掛けも納得がいく気がしますね~。

 映画は登場人物のうちのひとり、ハッド (T.J.ミラー) がハンディカムで撮影した映像そのもの、という体裁をとっています。「特別な手法による映像は、ご鑑賞時の体調によっては車酔いに似た症状を引き起こす可能性がございます」なんて警告文をつけているくらいだから、かなり覚悟して観にいきました。実際の映画を観てみると、なるほど全編にわたってすごい手ブレしまくり、視界は何度もぐるんぐるん回る、かなり激しい映像でありました。

 しかし座席が劇場の後ろめだったのと、スクリーンのなかで唯一ブレることがない字幕を読んでいる時間もあるせいか、観ている最中に気持ち悪くなるようなこともなく、かえって常に揺れ動いている画面、ときに途切れる映像、映してほしい対象がフレームの外などなど、徹頭徹尾ただひとつのカメラ (視点) から、それも素人が撮った映像 (という設定) のみで描かれていく事件の様子がリアルで、自分が実際に劇中の登場人物たちと一緒にニューヨークの街を逃げ回っているような臨場感を味わうことができました。ここぞという大事なシーンはちゃんとピントが合うしね(笑)。観ていて心臓バクバクするシーンがいっぱいありましたよ~。

 どんな状態になってもハンディカムを手放さないハッドの根性ってすごすぎない? とか、かなりの負傷をしていて、肩を借りないと歩けなかったベスが、その数分後には全速力で走ってるよ! とか、後になってみたらいろいろ突っ込みたくなるところがあるんですけど(笑)、観ている最中はめまぐるしく動く画面を追っかけるのに忙しく、そこまで考えられなかったなぁ。

 事前情報がほとんど与えられないままで観てるので、映画が進むなかで得られる情報を咀嚼するのに忙しいということと、この映像面の斬新さに目を奪われて夢中で観てしまうタイプの映画で、ストーリー的にはすごく凝ってるということはありません。ロブのためのサプライズ・パーティの場面でキャラクターたちの人間関係を簡潔に説明したら、あとは怒涛の展開になだれこんでいっちゃいます。限られた登場人物の個々の性格づけがわりとはっきりしているから、パニック状態のなかで闇雲に逃げ回るだけでなく、彼らの言動やロマンスという人間ドラマの部分もそこそこ観せてくれておもしろかったです。

 ただ、結局この“破壊者”の正体がなんだったのか、いったいそもそもこの事態はどうやって引き起こされたのか、という謎の部分は解明されないままなので、消化不良な感じが残るのは否めませんね~。わたしは『エイリアス』や『LOST』という海外ドラマを、途中のシーズンから観るのを中止しちゃってます。というのも、これらのドラマもあまりにも謎が多すぎて、しかもそのたくさんの謎は話が進むほどに深まっていく一方で全然解決しないもんだから、「もういい加減にしろぉっ!」という気分になってしまったからなんですね。なんか、この『クローバーフィールド』も同じ匂いがするような気が…(笑)。

 まぁ『エイリアス』はすでに完結しているので、最後まで観たらそういうモヤモヤは解消されるのかもしれませんけど。『クローバーフィールド』も製作が決定したという続編でいろいろ謎のままだった部分がハッキリすることを期待したいです。断片的に与えられる情報からいろんな推測をめぐらせて、次の展開を予想して意見を戦わせるのも確かにおもしろいし盛り上がるけど、引っぱるだけ引っぱってなにも解決せず、また次に期待させるってのはやりすぎてはイカンと思うのであります (←単にわたしが短気者なのか??)。

 でも、この『クローバーフィールド』はプロモーションで煽るだけ煽っておいて、実際映画を観てみたら拍子抜けしてしまった、という映画ではなかったし、かなりおもしろい部類に入ると思います。こんな感想をアップしておいてなんですが、できるだけ内容に関する情報は入れないで観たほうが、絶対楽しめる映画だと思います。

●映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2008-04-09 23:17 | 映画感想etc.