映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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映画感想:『バンテージ・ポイント』

〔ストーリー〕
 テロ撲滅の国際サミットがスペインのサラマンカで開催されようとしていた。広場に集まった大観衆を前にアメリカのアシュトン大統領が演説を始めようとしたその瞬間、大統領は何者かに狙撃されてしまう。狙撃に引き続いて大規模な爆発も発生し、パニック状態に陥った広場のなかで、シークレットサービスのバーンズは犯人を探し出そうとするのだが…。


原題:VANTAGE POINT
監督:ピート・トラヴィス
脚本:バリー・L・レヴィ
出演:デニス・クエイド、マシュー・フォックス、フォレスト・ウィッテカー

 週末に映画『バンテージ・ポイント』を観てきました! 映画館で予告編を観てツバをつけていた映画だったんですが、調べてみたら監督のピート・トラヴィスってヘンリー8世をあつかったイギリスのTVドラマ『キング・オブ・ファイヤー』の監督さんだったんですね~。このTVドラマ、ショーンBがほんの少しですが出演してるから、レンタルが開始されたときに観たらけっこうおもしろかったです。セル版のDVDはほかのドラマ2本とセットになってて、ちょいと勇気の必要な値段で買ってませんが、イギリスの歴史ドラマが好きな人にはお勧めです!

 で、『バンテージ・ポイント』に話を戻しまして。
 大統領の狙撃事件を、まずはTVのニュース取材班の視点から見せ、事件の概要がわかったところで時間がきゅ~っと巻き戻り、シークレットサービス、地元警察官、アメリカ人旅行者、大統領本人、そしてテロ実行犯という異なった視点から次々と描いていく映画です。

 様々な視点から事件を見ることで、ひとつの視点からではうかがいしれなかった事情が徐々に浮かび上がってきて、断片がつながってひとつの真相に迫っていく展開はスリル満点でした! ひとつの視点が終わるときは必ず“あともう少し見せて~っ!”と叫びたくなるような、ヒキの強いところで切れて次の視点へ移っていくので、緊張感ともどかしさも抜群です(笑)。

 観てる人間は何度も同じ事件を追いかけることになるわけですが、どの視点から見るかで浮かび上がってくる事件の死角が違っていて新たな発見があるので、繰り返しが続いて飽きてしまうようなことにはなりません。ひとつの視点ではまったく事件とはかかわりがないかに思えた人間が、実は重要な役割を演じているのが判明するタイミングとか、真相の見せ方をすごくよく計算して練っている脚本には感心しきりでありました。

 映画はひととおり視点が一巡して事件の全容が見えたところで、追う人間、追われる人間のアクションがメインになってしまい、最初から最後まで個々の視点から語られる話じゃなくなってしまうのがちょっと残念だったかな~。まぁ全編この手法で押し切るのはかなり難しいだろうし、カーチェイスのシーンはすごいスピード感と迫力で手に汗にぎるハラハラをたっぷり味わえてよかったですけどね! カーチェイスが激しすぎて、デニス・クエイド扮するバーンズの不死身ぶりがありえな域に達することになってしまい、思わず笑っちゃいましたけど…(笑)。

 あと、この映画でかなり久しぶりにシガーニー・ウィーヴァーをスクリーンで観ることができて感慨ぶかかったわ~。ただ、ほとんど活躍らしい活躍もせず、事件解決後に彼女を含めたTVクルーの様子が語られることもなかったのがちょっとさびしかったかも。羅生門スタイルを活かした脚本ありきの映画であって、シガーニー・ウィーヴァーに限らず、ひとりの俳優さんを特別に目立たせるタイプの映画ではないと考えれば納得できるし、俳優さんが己の役柄に徹しきった姿はそれぞれ渋くてカッコよかったですけどね。

 とにかく、ここ最近観たサスペンス、アクション映画のなかでは出色のおもしろさ。人にも安心してお勧めできるタイプの映画であります。映画は観たいけど、なにを観るのか決めていないような人、ぜひぜひ劇場へ♪ 

●映画『バンテージ・ポイント』の公式サイトはコチラ
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by nao_tya | 2008-03-26 12:19 | 映画感想etc.