映画感想:『ヒッチャー』
2008年 01月 31日
大学生のカップル、ジムとグレースは春休みを利用してグレースの地元へドライブ旅行へ出かけることに。深夜、激しい雨に降られながらドライブしていたふたりは、突如道の真ん中に現われた男を危うく轢きそうになってしまう。轢かれそうになっても身じろぎひとつしない男に不気味なものを感じたふたりは、車が故障して立ち往生しているらしい男を雨のなか置き去りにしてしまった。その後、立ち寄ったガソリンスタンドで男と再会したジムとグレースは、男を近くのモーテルまで送り届けることにしたのだが…。
原題:THE HITCHER
監督:デイヴ・マイヤーズ
脚本:エリック・レッド、ジェィク・ウェイド・ウォール、エリック・バーント
出演:ショーン・ビーン、ソフィア・ブッシュ、ザカリー・ナイトン
デイヴ・マイヤーズ監督の映画『ヒッチャー』を観てきました。アメリカで1985年に公開された映画のリメイク版でございますね。この映画、関西では1館しか上映してなくて、しかもその映画館がちょっぴりアヤシゲなところだったので、観にいくかどうか迷ってたんですが、ショーンBファンのU地さんがご一緒してくれるというのでいってきました♪
この上映館、かつて『デュースワイルド』っていう映画を観にいったことがあるんですが (ノーマン・リーダスが出演しているから)、5年ぶりくらいにお邪魔してもまったくナニひとつ変わってなかったですね~(笑)。チケットは食堂の食券を売ってるような券売機で購入し、映画はオールナイト上映で今どき珍しく入替え制度がないという (つまり気力・体力があれば午前中から翌日朝まで11回、同じ映画を観続けることができるのである/笑)、かな~り古い映画館です。
観客は10数人ってとこでしたが、わたしたち以外の女性客もチラホラ。みなさんショーンBのファン!? などとU地さんとゴニョゴニョ会話しているうちに場内が暗くなりまして、他の映画の予告やCMは一切なしでいきなり本編がスタート! この唐突さ加減、たまらんなぁ…(笑)。
映画の感想は、うーんそうですねぇ…。ショーンBファン以外にはあえてお勧めいたしません、って感じでした。ルトガー・ハウアー主演のオリジナル版を観たときのようなインパクトはなかったです。オープニングでハイウェイに登場するウサギってのがいかにもCG! という安っぽさで、なんだかイヤンな雰囲気をただよわせていたんですが(笑)、なんというか最後までそういうイヤンな感じが消えないままだったというか…。オリジナル版を知らなければ、案外よくできたB級ホラーって思えて楽しめた気もするんですけど。オリジナル版の底知れぬ不気味さが薄れてしまっていて残念です。
基本的なストーリーはオリジナル版にほぼ忠実で、変更されているのはショーンBが演じるサイコな男ジョン・ライダーに狙われる人間が、男性ひとりから大学生のカップルになってる点でしょうか。でもオリジナル版でも女性の協力者があとから登場するんで、あまり大きな変化ではないんですけどね。ジョン・ライダーを雨のなかに置き去りにしてしまったという罪悪感から、彼をモーテルへ送っていくことをカップルのかたわれが断りきれなくなってしまう、という展開はなかなかよくできていたと思います。
あと、オリジナル版に比べるとカースタントなどはかなり派手になってて、さすが製作がマイケル・ベイなだけはあるわと感心。拳銃一丁でヘリまで撃墜(?)しちゃう強引な展開はどーなの、と思わないでもないですが(笑)。最後にジョン・ライダーと対決するのが男性から女性になってるのが、時代の流れを感じさせますな。炎を吹き上げるバンの後部扉を蹴り破ってグレースが出てくるシーンはなかなかカッコよかったですよ~。
とまぁなんだかんだと云ってますが、ショーンBの出番はけっこう多かったのでそれなりに楽しんでいたのも事実です (ホラー、サスペンスとして楽しんでたのとは違うところがミソですが/笑)。上映時間も84分と非常にコンパクトで間延びした感じもなかったし。ショーンBファンの一員として、3月に発売されるDVDはきっと買っちゃうと思います(笑)。
●映画『ヒッチャー』の公式サイトはコチラ。
●オリジナル版のDVD
『ヒッチャー (1985) 』
監督:ロバート・ハーモン
脚本:エリック・レッド
出演:C・トーマス・ハウエル、ルトガー・ハウアー