映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

映画感想:『やじきた道中 てれすこ』

〔ストーリー〕
 新粉細工職人の弥次郎兵衛は品川の売れっ子花魁・お喜乃に言い寄られ、彼女の足抜けを手伝うことに。その算段をつけにお喜乃の部屋を出ようとしたところ、首吊りをしようとしている男を目撃。なんとそれは弥次さんの幼馴染で売れない役者の喜多八だった。首尾よく足抜けを果たした3人は、病に倒れた父に会いたいというお喜乃を故郷まで送り届ける旅に出るのだが…。


監督:平山秀幸
脚本:安倍照雄
出演:中村勘三郎、柄本明、小泉今日子
 
 平山秀幸監督の『やじきた道中 てれすこ』を観てきました。わたしが観にいった劇場では1日1回しか上映してなかったけど、その1回こっきりの上映に観客は総勢5人。しかもエンドロールが流れるなかみなさん退席してしまい、明るくなった劇場に残っていたのはわたしだけ。さ、さみし~(笑)。わたし以外はちょっと年配のご夫婦2組でございました。歌舞伎、落語好きの方のツボをくすぐる映画なのかしら…。

 劇場内の空気はそんなわけでお寒いものでしたが、ストーリーは特にひねりもなく他愛ないものなのに、弥次さん (中村勘三郎)、喜多さん (柄本明)、お喜乃 (小泉今日子) と、主要な3人に芸達者な人を持ってきてるし、ほんのわずかなシーンにでも「え、こんな人が!?」という役者さんを登場させて、豪華というか贅沢というか、ある種もったいない感が漂う布陣で最後まで見せちゃった、という映画でしたな。そこそこ楽しめました。

 3人が旅をする道中でいろんなエピソードが出てくるわけですが、わたしは吉川晃司演じる浪人と鈴木蘭々演じるその妻のお話が一番楽しかったかも(笑)。お武家さんらしい格式ばった話しぶりから一転、方言まるだしのだれだれな様子になっちゃところとか、展開はわかってるのに笑かしてもらいましたよ~。

 ただですね、この映画には↑のような古典落語のネタが随所にちりばめられていて、それぞれにクスクスッと笑えるんだけど、落語のようにそのネタひとつで「おあとがよろしいようで…」とはならず、そこからまたストーリーが続いていくからオチがオチとして機能しきってないというか、全体的にちょっと中途半端な感じになっちゃった気が…。

 しかしまぁ、この「てれすこ」を1本の話として成立させている弥次さんとお喜乃のドラマの部分は、なかなかじ~んとさせるシーンもあって良かったです。特にてれすこを食べちゃった弥次さんが見る夢の話とかは、中村勘三郎さん、やっぱりうまいな~って思わせられちゃいました。

 予告を観た限りでは、もっとブッ飛んだハチャメチャな展開の映画なのかと思ってましたが、実際に観てみたらえらくていねいに作りこんであって、すごーくまともなちゃんとした時代劇だったのでかえって意外な感じ。もう少しハジけちゃってたほうが良かったかも?? これは中村勘三郎さんと柄本明さんがからむシーンが、思いのほか少なかったことがそう感じさせたのやもしれません。もっとふたりががっぷり四つに組むってな演技合戦を期待していたもんで…。

 そうそう、パンフレットのなかに (←このパンフレット、巾着袋に入っててかわいいです!)、映画のかなでも紹介されていた「狸の味噌鍋」のレシピが載ってまして、じっくり読んじゃいましたわ。いやぁ、うちの家の付近って実は狸が出没するんですよねぇ… (ナニをする気だ!?/笑)。

●映画『やじきた道中 てれすこ』の公式サイトはコチラ
[PR]
by nao_tya | 2007-12-08 23:35 | 映画感想etc.