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映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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術後 (入院2日目~退院後2日目)

 手術後から退院して2日目までです。これでようやく終わり!
 読んでみようというかたは、「術後 (入院2日目~退院後2日目)」をポチッとしてくださいまし。



[術後 (入院2日目)]
 手術後、まだ母と姉がいてくれたときに「オイオイ~」な事態が判明しました。実はですね、手術を終えたくらいに放射線科の先生がストレッチャーの足許を覗いて「あれ、尿が出てないよ??」とおっしゃってたんですよ。なんでも尿バッグに尿が1滴も入ってないとか (わたしからは見えない)。
 しかし尿カテーテルを入れてからすでに数時間は経過してるし、口からの水分摂取こそないけど点滴で生理食塩水をずっと体内に入れているわけで、尿が出ていないのはどう考えてもオカシイわけです。で、先生から「申し送りに入れときますね」とは云われていたのです。

 病室に帰ってから間もなく、看護師さんが「尿が出てないから出やすくするお薬を注射します」と点滴のルートから薬を入れてくれました。それでも尿が出ない~。こりゃどう考えてもヘンだということで婦人科の先生が診てくださったところ、なんと尿カテーテルがちゃんと入ってなかったんだって! で、いまさらながら尿カテーテルの入れ直しです。もうこっちはお腹の痛みといまだにボンヤリした頭で「好きにして…」っていう状態でしたけど、ちょっとトホホなミスだったのでした(笑)。

 母と姉が帰ったあとは「お腹イタイ~」と思いながら、ウトウトしては目が覚めることの繰り返し。とにかく下半身を動かしてはいけないし頭は上げられないしで、たまに吸い飲みに入れてもらったお茶を飲むくらいでひたすらジッとしてました。
 そして4時間後の7時過ぎには膝の曲げ伸ばしや寝返りOKという許可が♪ 最初に6時間はこの状態と云われていたので、2時間も早く解放されたときは快哉を叫びたいほどでありました。

 ベッドの上では動けるようになったので、「食べられそうなら食べてね」と、看護師さんがベッドアップしてくれて、とっておいてくれた夕食を持ってきてくれました。しかしいかに食欲魔人のわたしでも、このときは痛みのせいで食欲ゼロ。っていうか限りなくマイナス。絶対これって鉄分が入ってるやろ! というとっても鉄くさいゼリーだけはなんとか食べて、あとは放棄しちゃいました。うぅ食べものの神さまゴメンナサイ~。

 食事のあとは微熱 (37.8度) も出てきたので氷枕を用意してもらい、少しでも腹痛が楽な姿勢を求めて寝返りを転々とうって過ごしました。血栓予防のため両足につけてあったマッサージ器 (定期的に空気が入って足を締めつけてはまた緩む、という機械) が寝返りするのに邪魔でしょうがなかった(笑)。
 しんどくはありましたが、このまま朝までいけるかも? と思っていたところ、それまではなんとか我慢できていた痛みが徐々にキツくなってきちゃいました。ピークに達したのは8時ごろ。「この時計、止まってんちゃう!?」というくらい時間が経つのが遅くて、何回時計を見てもさっきから5分も進んでいないという状態が続き、とうとうギブアップ。初のナースコールです。

 入れてもらった痛み止めの座薬が30分ほどで効いてきて、点滴の様子を見にきてくれる看護師さんの気配を感じながらようやくウトウト状態に。だがしかし、夜中の1時に2度目の痛みのピークが到来!
 ところが、痛み止めって6時間空けてからでないと使えないんだって! 「あと1時間ほどがんばって!」と看護師さんに励まされ、「忍」の一字で脂汗を流しながらひたすら我慢~。そうこうするうちに徐々に痛みのピークも去ってゆき、座薬を入れてもらうはずだった2時にはなんとか薬なしでも大丈夫な状態にまでなってました。やれやれです。人によっては吐き気がしたり色々あるみたいですが、わたしは痛みのみだったので、実はかなりラクな部類に入ったのかも?

[入院3日目 (術後1日目)~退院後2日目 (術後7日目)]
 朝には微熱と相変わらずの腹痛は残っていたものの、朝食に出てたバナナをなんとか完食。この日からは朝・昼・夕食後に錠剤の鎮痛剤を服用することになっていたので、しばらくすると痛みも生理痛のひどいときくらいに。あと朝食後に抗生剤の点滴もありました。抗生剤の点滴は朝と夜に術後2日目までありましたが、それぞれ30分くらいで終わるものでした。
 
 10時くらいに婦人科の先生に重しを外して昨日穿刺した部分を診てもらい、消毒して大きなバンソーコーをペタン。点滴も終わっていたし、尿カテーテルも外してもらったのでようやく「管なし」の身体になって、別室で膣洗浄をしてもらってからは自由の身です♪
 昨日のお昼前からほぼ寝たきり状態が続いていたため、最初に歩いたときには少々フラつきましたが、あとは無問題。病室と同じフロアにある公衆電話まで歩いていって、仕事場へ手術が無事に終わっている旨を電話連絡したりなんかしてました。
 じっとしてるとかえって痛みが気になるので、ベッドでゴロゴロしては廊下をポテポテ散歩したりしていたら、やってきた母と出くわし、歩いているわたしを見て驚かれてしまいました(笑)。

 この日以降、痛みは日増しに楽になっていきました。ひどい生理痛から重痛いような感覚、普通にしてると無自覚で、くしゃみや咳をしたときだけ下腹部に鈍い痛みが走る…、といった具合。微熱も術後2日目にはすっかり下がり、この日からシャワーもOKに。穿刺した部分も小さな注射痕みたいなのがあっただけ。今ではもうどこだったかわからなくなっちゃいました。
 血液検査の結果でやっぱり貧血があったので、点滴のルートを使った鉄材の注射こそ毎朝ありましたが、術後3日目からは鎮痛剤もなしで大丈夫だったし、抗生剤も点滴から毎食後の錠剤に切り替わりました。
 元気になってくるとモリモリ食欲も復活! こうなると本ッ気でヒマで、持ち込んでいたDS Liteで『逆転裁判2』が進むこと、進むこと! とうとう入院中に自力クリアできたのはとっても嬉しかったです(笑)。

 術後4日目に婦人科の先生の内診があって、問題ナシで退院許可もいただき、術後5日目の午前中に無事退院して今日にいたります。退院後は特に支障なく通常の日常生活を送れたので、来週からは仕事も復帰するつもり。
 UAEという治療法は術後の夜の痛みこそ強烈でしたが、低侵襲で日常生活への復帰が早いというのは本当だな~と実感しています。これは開腹手術と比べたときの最大の利点と云えるんじゃないかと思います。

 ただ、UAEは栄養供給が絶たれた筋腫が壊死し、徐々に身体の外に排出されたり体内に吸収されたりすることによって、「子宮筋腫による自覚症状が緩和される」という治療法なんですね。
 わたしの場合、術後1週間程度でははっきり云って術前となんら変わりがない状態です。たまに子宮動脈以外から栄養を受けている筋腫もあって、こういう筋腫にはUAEでは効果がないということですが、塞栓されなかった筋腫があるかどうかは、MRIを撮ってみないと判明しません。
 無事に壊死した筋腫がどれくらい縮小するかも人によって様々、かなり開きがあるそうで、それでなくても大きいわたしの筋腫ちゃんが (ほら、なにせベスト3に入っちゃったし/笑) どの程度小さくなってくれるかな~と、楽しみ半分・不安半分という気持ちです。
 一番筋腫が縮小するのは術後1年間らしいので、これから1年かけて自分のお腹のなかで少しずついろんな変化が起こるだろうし、その間に不具合が出ることもあるかもしれません。そういうことも全部含めてこの治療法を選んだわけで、できるだけ効果があることを祈りつつ、長い目で見ていきたいと思ってます。


 さてさて、ここまでツラツラと入院生活について書いてきたのは、子宮筋腫に対する治療法としてUAEは健康保険の適応がないことなど、様々な理由でまだまだ知らない人が多いようなので、治療の選択肢としてこういうものもあるよ、ということを知るきっかけになればいいな、とか、実際に受けた人間の体験記が参考になれば…、と考えたということもありました。まぁ単にわたしが初の入院について誰かに話したくてしょうがないというのが一番なんだけどサ(笑)。

 もちろん、必ずしも子宮筋腫ならUAEを受けるのが一番だということではありません。全摘術や核出術と同様に、UAEにもメリットがあればデメリットもあります。すべての婦人科でやっている治療法でもないし、費用などの問題も大きいと思う。
 ただ、婦人科の先生でUAEのことをご存じない先生はいないと思いますが、筋腫が大きい場合は子宮全摘を勧められることがほとんどで、患者側から尋ねない限りUAEについては言及されないことが多いのが現実です。知識があるかないかで選択肢が限られてしまうのはやっぱりおかしいし、残念なことだと思うんですよね。

 どんな病気であれ、治療法が複数あるのならそれを知ったうえで、各治療法の良い点・悪い点、自分の考え方やライフスタイル、経済状態など様々なことを総合して治療法を決めたくないですか? 少なくともわたしはそう考えました。
 今はネット環境が発達していて、調べればいろんな情報を得ることができます。わたしもUAEのことはネットで知って、UAEをおこなっている病院のサイトに設けられたページで知識を得たり、体験したかたの情報を参考にさせていただきました。本当にありがたかったです。
 このしょーもない日記も、これから子宮筋腫の治療法を選択する人のほんの少しでいいから参考になればすごくうれしいです。今後の経過なども、検診などを受けたら記事をアップしていきたいと思ってます。
 ここまで長々として文章にお付き合いいただいた方々、本当にありがとうございました♪
by nao_tya | 2006-11-18 22:00 | 子宮筋腫とUAE+ヘルス