映画や本の感想アレコレ。ネタバレにはほとんど配慮してません。ご注意! 


by nao_tya
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映画感想:『日本沈没』

〔ストーリー〕
 アメリカ測地学会のコックス博士の研究で、地殻変動により日本列島が40年の後には沈没してしまうことが判明する。地球科学博士・田所 (豊川悦司) はその仮説に疑問を抱き、独自に調査した結果、なんと日本沈没までのタイムリミットが1年にも満たないことが新たにわかったのだが…。


監督:樋口真嗣
原作:小松左京
脚本:加藤正人
出演:草なぎ剛、柴咲コウ、豊川悦司

 土曜日は百貨店へお中元の発注(?)にお出かけしたついでに、母が観たがっていた樋口真嗣監督『日本沈没』を観てきました。週末ということもあるでしょうが、2館上映しているのに劇場は満席でございましたよ。あと年齢層高めの観客がけっこう多かったです。73年版の映画を観た人たちが観にきてるんでしょうかね~。
 ちなみにわたしは73年版の映画は公開当時の年齢が4歳のため、さすがにリアルタイムでは観てません。しかし大体のストーリーは知ってることからして、多分幼いころにテレビで放映されたのを観たことがあるんじゃないかな、って感じです。だから73年版とリメイク版を比較してどうのこうのってんじゃなく、純粋にわたしにとってはちょっと物足りない感じの映画だったです。
 日本列島が地震や噴火、津波などの災害ででどんどん崩壊していくヴィジュアル面は、さすがの迫力で「おお、すごい!」と思いました。実際に訪れたことはなくても、映像で見知った街が無残な姿になっていくっていうのは、映画のうえでの出来事であれ、やっぱり大きな衝撃で怖いと感じましたし。あと、阪神・淡路の震災をリアルに思い出しちゃって、微妙にヘコんだ気分にも…。
 ただ、人間ドラマが力の入った映像に比べて重みがなく、ちょっと弱い気がしたのでした。役者さんの演技がどうこうというより、脚本でそれぞれの心情に深く入ったり、キャラクターをくっきりさせるエピソードがほとんどなかった気がするんですよね。
 自分が心魅せられた深海の世界に潜ることだけを追求してきた小野寺俊夫 (草なぎ剛) が、レスキュー隊隊員の阿部玲子 (柴咲コウ) と出会うことによって、守りたい大切なものを見つけて、そのために自己を犠牲にすることも厭わず行動するようになる、というのがストーリーの大きな流れなんだけど、ふたりが惹かれあう過程っていうのがね~。サラっと流されてしまってピンとこないまま、最後の別れのシーンで大音量の主題歌をバックに抱擁されてもなぁ。どうも盛り上がらないままだったのであります。
 地球科学博士の田所雄介 (豊川悦司) と危機管理担当大臣・鷹森沙織 (大地真央) が元夫婦という設定も、果たして必要だったのかしら。せっかく思い切って云った田所のお礼の言葉が船の汽笛でかき消されてちゃって、鷹森の耳に届かないってとこは、夫婦だったころのふたりのスレ違いっぷりを象徴してるみたいでおかしかったですけどね(笑)。
 出番は少ないながら、愛情あふれるいいパパでいい旦那さんなんだろうな、って思わせてくれた結城達也 (及川光博) は、もうけ役ってこともあるんでしょうけどなかなか良かったです。テレビへの露出が増えてきたころの「王子さま」ぶりからは想像できないくらい、最近の及川さんは役者さんとしていい感じ!
 あと内閣総理大臣役の石坂浩二さんも印象的でした。小泉首相を思い出させる髪型はいかがなものかと思いますが(笑)。彼の云っていた「“なにもしない”という意見が一番しっくり気がする」という諦観の気持ちは、なんだか肯けちゃうものがあるのでした。最後まで諦めずにがんばるのと同じくらい、“なにもしない”と決めて動かないでいるのは勇気がいるんでしょうけど。
 そうそう、エンディングロールで木村多江さんや津田寛治さんのお名前が出てきてビックリ。パンフでどんな役をしてたか確認しちゃいましたよ。全然気付いてなかった! 閣僚たちもちゃんと職務が決められていたんだ、と思わず人物相関図をじっくり眺めてしまいましたわ(笑)。
 どんなに追い詰められた状況でもアイラインまでバッチリ入った完璧なメイクをしている鷹森大臣ってどうなんだ!? とか、小野寺と玲子は互いの居場所がわかるセンサーでもついてんのかってくらいすれ違いがないのはおかしくない!? とか、母とふたりで映画を観たあと散々ツッコミ大会をしてしまいました。だがしかし、母が上映中に何度か涙をぬぐっていたのを娘は知っているゾ(笑)。
 ↑のようにツッコミを入れつつ、観たがっていた母がそれなりに満足していたようなので、まぁ良かったかな。もし『日本沈没』のようなことが現実に起こるとしたら、わたしはなにをおいても会津地方に逃げることにします (←映画を観たらおわかりでしょうが、なぜか会津地方だけはあの大災害のなか被害がないのであった/笑)。

●映画『日本沈没』公式サイト
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by nao_tya | 2006-07-29 23:12 | 映画感想etc.